2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17330193
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
森本 信也 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (90110733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 圭司 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (00224501)
高垣 マユミ 鎌倉女子大学, 児童学部, 教授 (50350567)
田爪 宏二 鎌倉女子大学, 児童学部, 講師 (20310865)
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Keywords | 理科学習 / 学習の外化 / 科学概念の構築 / 最新接発達領域 / メタ認知 |
Research Abstract |
17年度研究の成果である電子黒板上での相互交渉的な理科学習が子どもの学習の内化と学習の往復運動に有効であることを基礎とし、18年度はこうした学習が学習動機とどのように関わるのかを検証した。その結果以下の事項が明らかになった。 (1)相互交渉的な理科学習を進める過程で、子どもには明瞭な動機付けのもとでの科学概念構築を志向する状況が生まれる。それは、子どものノートやレポートなどにおける認識の変容過程を見る中で実証できた。 (2)(1)における子どもの学習の進捗状況を精査する中で、明らかにメタ認知に基づく彼ら自身による学習コントロールするプロセスを散見することができた。 (3)子ども自身による学習コントロールは教授者による足場作り(scaffolding)の量と質に依存していることが明らかとなった。具体的には、次の学習課題の示唆、新たな観察・実験の提示、学習履歴の振り返り活動の促進が子どもの学習コントロールする意欲と新たな概念構築活動へ寄与することが明らかとなった。 (4)学習の内化は情報や知識の処理過程のみならず、これらを価値付け、意味付ける学習動機としての側面をも包含させることが明らかとなった。学習の外化はこの意味で、子ども自身のメタ認知のもとで意図的になされるとき、より有意味な学習が生起される。
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Research Products
(5 results)