2007 Fiscal Year Annual Research Report
保育所・幼稚園・小学校連携音楽カリキュラムの開発に関する基礎的研究
Project/Area Number |
17330195
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三村 真弓 Hiroshima University, 大学院・教育学研究科, 教授 (00372764)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉富 巧修 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20083389)
宇田 幸子 (北野 幸子) 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (90309667)
|
Keywords | 保・幼・小連携 / 音楽教育カリキュラム / ピッチマッチング / 幼稚園・保育所での音楽活動 / ハンガリーのコダーイシステム / 幼児・児童の歌唱能力 |
Research Abstract |
本研究は、保育所・幼稚園・小学校連携音楽カリキュラムを開発するための基礎研究として、(1)現状を把握することによって課題を明らかにすること、(2)幼児・児童の歌唱能力を調査することによって音楽カリキュラム作成のために必要とされる基礎的な要件を明らかにすること、(3)海外の音楽カリキュラムを分析・検討することを目的としている。 本年度は、第1に、「幼稚園・保育所における音楽活動と幼児の音楽的能力の関連性に関する研究」において、一昨年度行った保育所・幼稚園の所長・園長を対象とした園の保育形態と音楽活動に関する質問紙調査から現在の就学前教育における音楽活動の現状を明らかにし、質問紙調査の際に入手した各園の発表会等での歌唱活動を評価することによって、園の音楽活動の質・量と幼児の歌唱能力との関連性を明らかにした。また、「中学校における音楽科の学力を確かなものとする教育プログラムの開発(1)-中学校入学時の音楽学力の実態を中心として-」において、中学校入学時の音楽的知識と歌唱能力に関する調査を実施し、小学校6年間の音楽科授業が成果をあげていないことを明らかにした。第2に、「幼・小連携の音楽カリキュラム開発の基礎的研究(1)-幼児・児童のピッチマッチング能力に着目して-」「聴唱力・視唱力を育成する音楽教育プログラムの開発(3)-聴唱力の発達段階に着目して-」において、幼児・児童の音楽的発達を明らかにするため、保育所・幼稚園及び小学校において歌唱能力調査を実施し、データ解析によって、発達のさまざまな諸相を明らかにした。これによって、音楽カリキュラム作成のための基礎的なデータを得ることができた。第3に、「ハンガリーにおける保幼小連携音楽カリキュラム-就学前教育から小学校1年生への系統性に着目して-」「保幼小連携教育の可能性-ハンガリーにおける系統的音楽教育実践の検討-」において、ハンガリーの就学前及び小学校1年生の音楽カリキュラムと音楽指導書を精査し、コダーイシステムによる音楽カリキュラムの系統性を明らかにした。これによって、保育所・幼稚園・小学校連携音楽カリキュラム作成のためのモデルを得ることができた。
|
Research Products
(9 results)