2006 Fiscal Year Annual Research Report
学習障害児早期発見スクリーニング法開発のための縦断研究
Project/Area Number |
17330203
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
田中 裕美子 国際医療福祉大学, 保健学部, 准教授 (60337433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 義信 国際医療福祉大学, 保健学部, 准教授 (20091944)
下泉 秀夫 国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (30196547)
畦上 恭彦 国際医療福祉大学, 保健学部, 准教授 (70337434)
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Keywords | 学習障害 / 早期発見 / 5歳児スクリーニング / 新奇語習得 / Responsiveness To Intervention / 縦断研究 / クラス内相互反応システム |
Research Abstract |
学習障害(Learning Disabilities;LD)児を5歳で発見するためのスクリーニング法の開発を目指し以下のような実験・調査を開始した。 (1)縦断研究参加園と追跡対象児の決定 北海道中標津市(ひかり幼稚園、第2ひかり幼稚園、愛光幼稚園:83名)、北海道江別市(大麻幼稚園71名)、秋田市新屋(ルーテル愛児園:46名)、新潟県横越市(中央保育園、双葉保育園、小杉保育園:86名)、栃木県那須塩原市(西那須野幼稚園:141名)、大阪市(芸術大学付属照カ丘幼稚園、松ヶ鼻幼稚園:150名)の計11園577名が参加した。 (2)5歳児スクリーニングの実施 A.課題およびCRIS装置:(1)新奇名詞(登場人物、事物名称)、新奇動詞を学習させるアニメーション「サーカスのお話し」を作成した。(2)話は2部構成で、第2部は1週間後に提示した。(3)各部の視聴後、質問者と応答者(パペット)による質問タイムを設けた。(3)子どもがリモコンを操作してパペットによる応答の正否を判断するというCIRS(Classroom Interactive Response System:クラス内相互反応システム)を用い、新奇語習得や話の内容、登場人物の心情などの理解について各児の評価を行った。(4)子どもの応答、反応時間がPCに自動的に記録される装置を用いた。 B.実施方法:(1)各園の5歳児を誕生月で3グループにわけ(6、10、2月)実施した。(2)毎回、5〜7名の子どもを20分間別室に抽出し、DVDの視聴を通じて新奇語を自然に習得させ、その後習得度の評価を行うresponsiveness to Intervention(RTI)を用いた。(3)子どものスクリーニングへの取り組み、教師による日ごろの観察などを総合して、個別の掘り下げ検査対象児を抽出した。 (3)気になる子どもの個別掘り下げ検査の開始 気になる子ども(約105名:全体の18.2%)の発達の遅れの有無や問題について個別確認を開始した。 (4)一斉健診の実施 本研究のスクリーニング法の信頼性を確認するために、言語理解(絵画語彙検査)、言語表出(ITPA「ことばの類推」)、認知レベル(K-ABC模様構成)について対象児全員の調査をほぼ終了した。 (5)6歳児スクリーニングの課題の作成 H19年度実施の6歳児スクリーニング用のアニメーション「まほうの話し」「きつねとおおかみの話し」および質問、自動反応システムを作成した。
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Research Products
(2 results)