2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340011
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
寺尾 宏明 Hokkaido University, 大学院・理学研究院, 教授 (90119058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
竹村 彰通 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (10171670)
徳永 浩雄 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (30211395)
MARTIN Guest 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 教授 (10295470)
寺杣 友秀 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (50192654)
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Keywords | 超平面配置 / 超幾何積分 / 局所系コホモロジー / 鏡映群 |
Research Abstract |
本研究は、超平面配置の研究とその応用であるが、今年度の計画においては、特に、以下の3つの具体的な目標を掲げている。 目標(A):局所系が非共鳴条件を満たすとは限らない場合に、補集合上の局所系に係数をもつコホモロジー環の次元や基底を明示的に求める。 目標(B):組み合わせ的状況を保ちながら、正則なパラメータに依存して変形する重み付き超平面配置の族に付随するガウス・マニン接続の接続行列の具体形を求めること。 目標(C):鏡映配置、およびその多重配置を深く理解することを通じて、多重自由配置,および、自由配置の幾何学的・組合せ的意味を解明すること。 本年度は、特に、目標(C)に集中した。昨年度は、鏡映配置に限らず、一般の配置に重複度を付加した多重配置に関して、阿部拓郎、Max Wakefield両氏と共同で、Addition-Deletion Theoremの多重配置への拡張を行った。本年度は、これを受けて、鏡映配置、およびその多重配置(コクセター配置)の自由性を詳細に調べた。具体的には、すべての重複度が等しい場合は、対応する多重配置は全て自由になる、という研究代表者による結果(Inventiones Math.,2002)をひとつの基点として、重複度を+1、あるいは、-1動かすことによってどのように自由性が変化するかを捕える手法を開発中である。それには、微分作用素と微分形式を組み合わせた対象を扱う必要があり、実際の計算もうまく行く。しかし、一般的な理論の枠組みが未発見であり、現在、模索中である。すなわち、有限鏡映群の軌道空間のフロベニウス多様体構造を定義する原始微分の作用を詳細に調べる場合、重複度のduality、あるいは、mirror symmetryの解析が必要になるようが、特に、座標不変性を保証するような定式化が求められる。これは、多重自由配置に真の幾何学的意味を与えることになり、その大きな目標に接近している。
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Research Products
(8 results)