2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340015
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
納谷 信 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (70222180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金井 雅彦 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (70183035)
中西 敏浩 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00172354)
小谷 元子 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (50230024)
井関 裕靖 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (90244409)
糸 健太郎 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 助手 (00324400)
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Keywords | ランダム群 / CAT(0)空間 / 固定点性質 / 超CR多様体 / ツイスター空間 / 超剛性定理 / 結晶格子 / クライン群 |
Research Abstract |
研究代表者・納谷信は、昨年度に引き続き、分担者・井関裕靖、近藤剛史(京都大学理学部・研究生)とともに、ランダム群の固定点性質に関する研究を継続した。今年度は、ランダム群のグラフモデル(Gromovによる)に注目し、このモデルにおけるランダム群の固定点性質について研究した。とくに、ある種のエクスパンダーから定まるグラフモデルにおけるランダム群が、井関と納谷が論文Combinatorial harmonic maps and discrete-group actions on Hadamard spaces, Geometriae Dedicata 114(2005), 147-188において導入した不変量δが一様に1より小さいCAT(0)空間のすべてに対して固定点性質をもつことを明らかにした。現在、あるクラスのユークリッド的ビルディングのδが一様に1より小さいことの証明を試みている(これが証明できると、上記モデルにおけるランダム群が非線形な群であることが明らかになる)。 納谷信は、分担者・鎌田博行と共同で、超CR多様体のツイスター空間を定義し、その概CR構造が可積分であることを証明した。現在、この結果を四元数CR多様体の場合に拡張すべく、研究を継続している。 分担者・金井雅彦は、Weyl chamber flowを用いてMarguiisの超剛性定理の別証明を与える試みを行い、部分的結果を得た。 分担者・小谷元子は、結晶格子の無限遠における接錐について研究し、大偏差原理との関係を明らかにした。 分担者・糸健太郎は、曲面上の射影構造によるクライン群の変形空間のトポロジーの研究を継続して行い、とくに曲面が1点穴空きトーラスである場合に、詳細な結果を得た。
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Research Products
(4 results)