2007 Fiscal Year Annual Research Report
グラフィクスとカンドル理論の観点からの4次元トポロジーの研究
Project/Area Number |
17340017
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
鎌田 聖一 Hiroshima University, 大学院・理学研究科, 教授 (60254380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 堯生 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025467)
松本 眞 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70231602)
河内 明夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00112524)
金信 泰造 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00152819)
松本 幸夫 学習院大学, 理学部, 教授 (20011637)
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Keywords | グラフィクス / チャート / カンドル / モノドロミー / 2次元結び目 / 結び目 |
Research Abstract |
レフシェツ・ファイバー束を記述するためのグラフィクス(チャート表示法)を開発するため、一般の群をターゲットに持つモノドロミーを表示するチャートに範囲を広げ、基本変形の見直しを行なった。分岐(もしくは特異ファイバー)に対応する黒の頂点が関与する基本変形と、それらが関与しない群の関係子に付随する白の頂点のみに関する基本変形に分類できることが明確になった。 4次元ユークリッド空間にジェネリックにはめ込まれた、あるいは埋め込まれた有向閉曲面のブレイド表示とそのチャート表示の精密化を行ない、単純でない場合のマルコフ定理の再構成の大枠ができた。 4次元ユークリッド空間に埋め込まれた向き付け不可能な閉曲面あるいは向き付け可能であるが向きが与えられていない閉曲面に対してもカンドルに「良い対合」を付加することで、基本カンドルやカンドルホモロジー、カンドルコサイクル不変量などの概念を得ることができる。向き付け可能な曲面の結び目に対しては、その基本カンドルに付随した「随伴群」が、結び目群に同型となることが以前から知られていたが、曲面が向き付け不可能な場合にはむしろ同型とはならなかった。この現象の意味付けが不明であったが、「良い対合」込みの基本カンドルを用いれば、向き付けの可能性によらないで、4次元空間内の曲面結び目群がカンドルの随伴群として得られることが分かった。 2007年8月29日から9月1日に大阪市立大学で研究集会を開催した。カンドル理論を用いたハンドル体の不変量や4次元空間内の2次元葉層構造とトーラスの埋め込みの関係などが分かってきた。
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Research Products
(8 results)