2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340025
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
根上 生也 Yokohama National University, 教育人間科学部, 教授 (40164652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中本 敦浩 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (20314445)
山本 光 横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (00293168)
太田 克弘 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (40213722)
佐藤 巌 小山工業高等専門学校, 一般科目, 教授 (70154036)
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Keywords | 位相幾何学的グラフ理論 / 平面被覆予想 / グラフの被覆 / グラフの平面性 / 射影平面的グラフ / 閉曲面の三角形分割 |
Research Abstract |
研究代表者である根上が1986年に「有限な平面的被覆を持つグラフは射影平面に埋め込み可能であろう」という予想を提唱して以来,その予想は未解決のまま国内外の研究者によって研究が続けられて「平面被覆予想」と呼ばれるようになった.本研究の目的は平成20年度をめどにその平面被覆予想を解決することである.すでにK<_l_2_2_2>が反例にならなければ,平面被覆予想は成立することが知られている.したがって,平面被覆予想を解決するためにはK<_l_2_2_2>の有限な平面的被覆の非存在を証明すればよい.これまでにもそれを行うべく様々なアプローチがとられてきたが,今年度は,K<_l_2_2_2>の有限な平面的被覆から誘導される平面の六角形分割に対してある種の放電法を適用し,その非存在を示すというアイディアが提案された.そのアイディアによってK<_l_2_2_2>の被覆指数の小さい平面的被覆の非存在が容易に証明できる.また,考察を続ければ続けるだけ,非存在が証明できる被覆指数を大きくしていけることも示すことができた.平面被覆予想を完全解決するためにはさらに時間が必要であるが,来年度にはその総決算として国際会議を開く予定なので,その組織委員会を立ち上げ,国内外の研究者との協力体制を確立した.特に,韓国の釜山大学に行き,グラフの被覆に強い研究グループとの交流を深めた.そうした研究体制のもとで,閉曲面の三角形分割の弛緩度や識別数など,位相幾何学的グラフ理論に関する多くの研究成果を得ることができた.
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Research Products
(5 results)