2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340028
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野呂 正行 神戸大学, 理学部, 教授 (50332755)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
鈴木 晃 神戸大学, 自然科学研究科, 助手 (50330519)
横山 和弘 立教大学, 理学部, 教授 (30333454)
佐藤 洋祐 東京理科大学, 理学部一部, 教授 (50257820)
小原 功任 金沢大学, 理学部, 助手 (00313635)
|
Keywords | グレブナー基底 / F_4 / 斉次化 / CGB / 数学ソフトウェア / 超幾何方程式 / 代数拡大 |
Research Abstract |
この研究により得られた結果は以下の通り。 ・斉次化とfrequent inter-reductionにより,グレブナー基底計算がより効率的に計算できることを実験的に示した.この方法は代数体および有理関数体上での計算にも応用できる.これらは,Risa/Asirのnd系関数に実装された. ・有理数体上のF_4算法を次のように再構成した:d次の処理を行う際,全てのS-多項式をd-1次までの基底であらかじめ正規化したものから行列を作りガウス消去する.これにより,これまでBuchberger算法より効率が悪かった有理数体上のF_4算法の効率が改善され,より実用的になった. ・代数体上のグレブナー基底計算算法において,得られた正規形をモニック化することにより,事実上有理数体上の計算によりグレブナー基底計算を行う方法を考案した.これにより,有理数体上で実装されている種々の効率化手法がそのまま適用できる. ・多項式の分解体計算の効率化,および,パラメタで記述されるイデアルの安定性の解析を行った. ・A-超幾何微分差分方程式のvol(A)個の収束解を構成した.また,ガウス超幾何関数の差分方程式系を用いて,その二次関係式を導出した. ・ICMS2006(国際数学者ソフトウェア会議)を主催し,数学ソフトウェアを多数収録したDVDの編集,配布を行った. ・パラメタを含むブール多項式環におけるグレブナー基底を利用した限量子消去法アルゴリズムを考案した. ・パラメタを含むグレブナー基底計算アルゴリズムについて,さらなる改良を行った.また,パラメタを含むグレブナー基底の標準形の部分的な定義を与えた. 以上の結果は学術論文またはweb上に発表されたことを付記しておく.
|