2006 Fiscal Year Annual Research Report
動的計画法による制御積分方程式と数理ファイナンスの研究
Project/Area Number |
17340030
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩本 誠一 九州大学, 大学院経済学研究院, 教授 (90037284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 正実 千葉大学, 理学部, 教授 (00041244)
時永 祥三 九州大学, 大学院経済学研究院, 教授 (30124134)
前園 宣彦 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (30173701)
川崎 英文 九州大学, 大学院数理学研究院, 教授 (90161306)
丸山 幸宏 長崎大学, 経済学部, 教授 (30229629)
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Keywords | 動的計画法 / 積分方程式 / 非決定性最適化 / ポートフォリオ / 数理ファイナンス / 停止時刻 / 動的評価 / 不変埋没原理 |
Research Abstract |
全4年計画の第2年度である今年度は、本研究の基盤を確定するために、非決定性動的計画法(non-deterministic dynamic programming)が確定的(deterministic)および確率的(stochastic)の両動的計画法を包摂することを理論的に確立し、基本的なモデルで具体的に確かめた。このモデルは連続状態空間・連続決定空間上では2次評価系と非有界推移加重をもつ無限段決定過程になり、そのBellman(最適)方程式は制御積分方程式(controlled integral equation)になることが分かった。この新しい積分方程式は既存のFredholm型またはVolterra型の積分方程式に新たに制御パラメータを導入したことになる。また、有限(状態空間・決定空間・期間)モデルでは、木(tree)構造上で非決定性最適停止過程(non-deterministic optimal stopping)を導入して、状態推移(state dynamics)および利得集積(reward accumulation)が一般のモデルに対して非決定性決定過程が確定型および確率型の両モデルを包含することがわかった。ここでは不変埋没原理(principle of invariant imbedding)が重要はツールになっている。また、上記の制御積分方程式は黄金最適政策(Golden optimal policy)を持つことが判明した。そこで今年度は特に最適解(optimal solution)が黄金(Golden)であるか否かに着目して、黄金最適解(Golden optimal solution)をもつ最適化問題を具体的に提示・開発してきた。特に、無限連続時間最適化問題の代表的なモデル(2次評価および平方根評価)では黄金最適軌道(Golden optimal trajectory)を許容することが分かった。 今18年度は、これらの成果を国内では、(1)日本数学会・統計数学分科会、(2)京大数理解析研究所「経済の数理解析」、(3)第10計計画数学関連研究集会「数理モデルによる決定とその応用」(高知大学)、(4)第11回情報・統計科学研究会シンポジュウム(BIC2006九州大学)、(5)日本OR学会研究部会「不確実性モデルにおける数理解析と最適化」(千葉大学)などで発表し、国際会議では(1)The 21-st European Conference on Operational Research, University of Iceland, Reykjavik, July,2006,(2)The15-th International Conference on Difference Equations and Applications (ICDEA 2006),Kyoto University, Japan, July,2006,(3)The First Kosen Workshop…Mathematics, Technology and Education…MTE 2006,Ibaraki, Japan, December,2006(lnvited Lecture),(4)Workshop on Mathematical Optimization in Economic Analysis, April,2006,Hakone, Japanで講演した。
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Research Products
(6 results)