2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340034
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 實 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (50087079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石毛 和弘 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (90272020)
富崎 松代 奈良女子大学, 理学部, 教授 (50093977)
相川 弘明 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20137889)
志賀 啓成 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10154189)
内山 耕平 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00117566)
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Keywords | 放物型方程式 / 熱核 / 積分表示 / 楕円型方程式 / グリーン関数 / 小摂動性 / マルチン境界 / 拡散過程 |
Research Abstract |
村田實は筒状領域での2階放物型偏微分方程式の非負値解に対する積分表示を研究し、対応する熱核の内在的超縮小性という一般的で最適な仮定の下で任意の非負値解を表示する公式を確立した。この積分表示は対応する楕円型マルチン境界と固有>関数展開を用いて表される具体的公式である。また、熱核の内在的超縮小性から小摂動性が従うことも示した。 石毛和浩は大阪府立大学の壁谷善継氏との共同研究により,熱方程式の最大点挙動について,特にポテンシャル項付き熱方程式の場合について考察身行った.これらの解析には,以前の石毛・壁谷の研究に合わせて,ポテンシャル項から派生する特異点の困難さを回避ずる必要があった.また,熱方程式の最大点の挙動は,正値調和関数を通して,ポテンシャル項の無限遠点での挙動に強く影響を受げるということを明らかになった.また,これらの解析を半線形熱方程式の藤田指数の決定問題に応用し,フィレンツェ大学のSalani氏と解の等高面の凸性に関する研究も行った. 富崎松代は開区間上で定義された一次元広義拡散作用素に対して小摂動性の概念を考察し、それが対応する広義拡散過程の境界の状態により特徴付けられることを示した。また遠度測度に関する推移確率密度関数の内在的超縮小性についても考察し、尺度、速度測度による十分条件を求めた。 相川弘明は境界Harnack原理とCarleson評価の同値性を導いた.また,比較原理を用いることにより,ユークリッド空間内の滑らかな領域でp-調和関数に対する境界Harnack原理を導いた.さらに容量密度条件の下で,調和測度がダブリングになる領域を特徴付けた. 内山耕平は平均0で2+D次のモニメントを有ずるD-次元正方格子上のランダムウオークについて、(i)1点への到達時刻の精密な漸近評価及び(ii)ピン止め条件の下での訪問点の個数の期待値の精密な漸近評価を得た。
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Research Products
(17 results)