2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340037
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 享 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (70183085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 敏彦 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (20157283)
関口 次郎 東京農工大学, 大学院工学府, 教授 (30117717)
小林 俊行 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (80201490)
落合 啓之 名古屋大学, 大学院多元数理研究科, 教授 (90214163)
山下 博 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (30192793)
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Keywords | アフィン商多様体 / 退化主系列表現 / 冪零軌道 / 特異点解消 / 随伴サイクル / カペリ恒等式 / 概均質ベクトル空間 / 旗多様体 |
Research Abstract |
本年度は、二つの簡約代数群の線型作用による商写像のダブルファイブレーションがあったとき、主にその零錐の幾何学とそれに付随するリー群の退化主系列表現について研究を行った。 商写像が一般線形群Kの作用による縮約であるとき、その零錐の既約成分は一般に特異点を持つ。その特異点解消をグラスマン多様体を用いて構成し、もう一方の代数群による商を取ると、ある部分旗多様体のK軌道の余法束を与える。また、余法束のモーメント写像による像は2階の冪零軌道の閉包になっており、それらの和は部分旗多様体に付随する退化主系列の随伴多様体に等しい。この退化主系列の構造を調べると、零錐上の軌道との間に密接な関係があることが見て取れる。特に最大の冪零軌道を随伴多様体に持つような既約表現が退化主系列の部分表現として現れることがわかり、その随伴サイクルは重複度1である。 これらの結果はストラスブール大学(フランス)における国際研究集会で報告し、さらに国内でも表現論シンポジウムで概説講演を行って結果を発表した。また特異点解消と余法束の関係については結果をまとめて現在学術雑誌に投稿中である。このテーマについては、その後、招聘研究者であるTrapa助教授(ユタ大学・米国)と共同研究し、現在、部分旗多様体のK軌道の幾何と導来加群の代数的性質を含めた包括的な研究を進めている。 分担者による研究では、和地輝仁と代表者は対称対のカペリ恒等式の概念を定式化、その具体形を決定した。これについては論文を専門誌に投稿中である。また部分旗多様体上の余法束において概均質性が成り立たない例が落合啓之によって研究され、相対不変式が具体的に構成されている。他にも太田琢也は二つの群の間の軌道の埋め込みに関する詳細な研究を行った。
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Research Products
(6 results)