2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340037
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西山 享 Kyoto University, 理学研究科, 准教授 (70183085)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 信一 京都大学, 理学研究科, 教授 (90114438)
松木 敏彦 京都大学, 理学研究科, 教授 (20157283)
落合 啓之 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (90214163)
太田 琢也 東京電機大学, 工学部, 教授 (30211791)
和地 輝仁 北海道工業大学, 総合教育研究部, 准教授 (30337018)
|
Keywords | ユニタリ表現 / 旗多様体 / 冪零軌道 / Weil表現 / dual pair / 退化主系列表現 / 不変微分作用素 / Capelli恒等式 |
Research Abstract |
部分旗多様体の球部分群による軌道(あるいは対称空間の放物型部分群による軌道)をとり、その余法束のモーメント写像による像について3つの異なる視点から研究した。 (1)dual pairによる冪零軌道の持ち上げに附随して、零錐の特異点解消を考えることができるが、その商多様体が部分旗多様体上の余法束に一致し、商写像がモーメント写像に持ち上がることを示した。 (2)対称対に附随する半単純軌道を考える。この半単純軌道がKostant-関口のs12トリプルに附随するものとし、さらに冪零元が偶であると仮定する。このとき半単純軌道の漸近錐がRichardson軌道の和になることを示し、対応する退化主系列表現の随伴多様体がちょうどこれらのRichardson軌道の閉包の和になることを示した。 (3)極大放物型部分群による旗多様体上の部分群による軌道と、あるRichardson軌道に含まれる冪零軌道の間に、閉包関係を逆転する全単射が存在することを示した。この全単射はモーメント写像によって導かれる。この研究はPeter TrapaおよびDan Ciubotaru(ユタ大学)との共同研究である。 以上の研究結果についてはマックスプランク研究所、ローマ大学高等数学研究所、ベルガウム大学における国際研究集会や、国内の研究集会において口頭で発表を行った。またこのうち(1),(3)は研究成果を雑誌論文として投稿中であって、(2)については投稿準備中である。 また、対称空間上の不変微分作用素に由来する多項式係数の微分作用素の等式(Capelli恒等式)についての研究を継続した。この研究では、エルミート対称対とコンパクト対称対とのsee-saw dual pairについて分担者・和地輝仁およびSoo Teck Lee(シンガポール大学)との共同研究で得られた結果を、コンパクト対称対から出発して同様の恒等式を得ることを目標とする。研究結果は9月に東大で行われた日独セミナーInfinite Dimensional Analysis IVにおいて発表し、その一部をまとめた論文は現在投稿中である。
|
Research Products
(13 results)