2007 Fiscal Year Annual Research Report
数理物理における代数解析的方法(表現論・組み合わせ論・複素解析を中心として)
Project/Area Number |
17340038
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三輪 哲二 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (10027386)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神保 道夫 京都大学, 東京大学・大学院・多元数理科学研究科, 教授 (80109082)
尾角 正人 京都大学, 大阪大学・大学院・基礎工学研究科, 准教授 (70221843)
中屋敷 厚 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (10237456)
竹山 美宏 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (60375392)
鈴木 武史 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30335294)
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Keywords | 量子戸田格子 / Wittackerベクトル / XXZ模型 / 自由fermion / qKZ方程式 / 自由場表示 / Kirillov-Reshetikhin加群 / 結晶基底 |
Research Abstract |
神保と三輪はB.Feigin, E. Feigin, E. Mukhinとの共同研究で、リー環sl_3の幕零部分をアフィン化して得られる無限次元リー環の最高ウェイト表現の指標公式と量子戸田格子のHamiltonianの固有関数の関係を研究した。とくに、指標のボゾン型の公式を再起的関係式を使って確立し、その結果が量子群のWittackerベクトルによる解釈を持つことを示した。 神保、三輪、竹山はH.Boos,F.Smirnovとの共同研究でXXZ模型に関連して現れるFermion作用素について研究した。OnsagerによるIsing模型の研究以来、自由femionを用いて解ける模型は知られているが,パラメタが一般の場合のXXZ模型についてはこれまでは、Fermionとの関係は知られていなかった。我々の研究では、準局所作要素に働く作用素として、Grassmann関係式を満たす作用素が現れることまでは確立していたが、今回の研究で、それらをfermionにまで拡大することが出来た。 中屋敷は、KZ方程式の場合によく知られている、intertwinerの自由場表示からの解の積分表示の導出が、qKZ方程式の場合にも可能であることを示した。KZ方程式の場合と比べると、量子群の表現の自由場表示から得られる積分表示は、積分変数の数も積分の項数も多いので、それを積分あるいは足し挙げて同じ状況にすることは困難であったが、2次元表現の場合に実行することが出来た。 尾角は、量子群のKirillov-Reshetikhin加群の結晶基底の存在をすべての非例外型の場合に示した。
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Research Products
(4 results)