2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340049
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原岡 喜重 熊本大学, 理学部, 教授 (30208665)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 弘信 熊本大学, 理学部, 教授 (40161575)
貞広 泰造 熊本県立大学, 総合管理学部, 講師 (00280454)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
横山 利章 千葉工業大学, 工学部, 教授 (30210636)
|
Keywords | 超幾何関数 / rigid局所系 / 微分方程式の変形 |
Research Abstract |
微分方程式の解の積分表示および関連するテーマについて,様々な角度から研究を行った. まずrigid局所系の切断の積分表示について,それがSelberg型積分の特殊な場合となることを示し,生成的な場合に付随するコホモロジー群を決定した.またやはり生成的な場合に,特異点における特性指数と積分表示における積分領域(ホモロジー)の対応を具体的に与えた.一般の場合の結果は生成的な場合から退化操作で得られることが期待される. 次にAppellの2変数超幾何関数F4のmonodromyが2次元空間上の局所系としてrigidであることを証明した.この結果の中で著しいのは,F4の切り口として得られる局所系はrigidではないことである.切り口からF4が復元されることを考えると,これはrigidityに関する理論に新しい可能性を与える重要な結果と考えられる.例えばrigidではない常微分方程式についても,それが2変数に延長できた場合にはrigidとなる可能性があり,すると解の大域挙動が完全に記述できることになる.Geometric originの微分方程式に関するDworkの予想とも関わる展開が期待される. 3番目に,rigid局所系の構成に現れるmiddle convolutionという操作と,微分方程式の変形理論との関係を明らかにした.結果としては,middle convolutionは変形方程式を保ち,解に対してはBachlund変換を与えることを示した.
|
Research Products
(6 results)