2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340049
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
原岡 喜重 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30208665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 弘信 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (40161575)
田邊 晋 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (90432997)
貞広 泰造 熊本県立大学, 総合管理学部, 助教授 (00280454)
下村 俊 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (00154328)
横山 利章 千葉工業大学, 工学部, 教授 (30210636)
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Keywords | 超幾何関数 / rigid局所系 / 微分方程式の変形 / middle convolution / holonomic system / accessory parameter |
Research Abstract |
微分方程式の解が積分表示をもつことと,アクセサリー・パラメーターの値との間の関係の究明をテーマとして,研究活動を行った. 6月に熊本大学において研究集会「アクセサリー・パラメーター研究会」を開催し,微分方程式論・整数論・表現論・数理物理・微分幾何学など多方面の研究において,アクセサリー・パラメーターがどのように現れるか,その特殊値がどのような状況に対応するかということについて,知見および最新の研究成果を交換した. 前年度に行ったAppellの2変数超幾何級数F4のrigidityの研究の延長として,多変数holonomic systemのrigidityの定義についての研究を行った.方程式の特異点集合となる超曲面における局所monodromyの定義可能性が本質的であり,位相幾何学・代数幾何学・代数解析学それぞれの視点から研究を進めた.とくに超曲面が特異点をもつ場合が重要であるが,今のところ例を考えながら研究の方向を絞り込んでいる段階である. 加藤満生氏の構成した有限鏡映群をmonodromyにもつ常微分方程式が,2変数holonomic systemに延長できることを見出し,さらにその手法を広げることで,群の不変式を用いたholonomic systemの構成方法を確立する研究を進めている. 以上の様々な研究と,rigid局所系を構成するKatzのアルゴリズムと変形方程式の関係についての考察を経て,常微分方程式のholonomic systemへの延長可能性と,monodromyの計算可能性,あるいは解の積分表示の存在の間に,何らかの関係が成り立つのではないかという着想を得た.この着想を支持するいくつかの例を調べながら,取り組み方を検討している段階である.
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Research Products
(6 results)