2005 Fiscal Year Annual Research Report
1.5m赤外シミュレーターを用いた突発・激動天体追跡専用望遠鏡の開発
Project/Area Number |
17340054
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
大杉 節 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30033898)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川端 弘治 広島大学, 宇宙科学センター, 助手 (60372702)
佐藤 修二 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50025483)
沖田 喜一 自然科学研究機構, 国立天文台岡山天体物理観測所, 助教授 (60204096)
水野 恒史 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20403579)
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Keywords | 光学望遠鏡 / 突発天体観測 / 激動天体観測 / 自動化望遠鏡 |
Research Abstract |
広島大学1.5m望遠鏡は国立天文台から譲り受けた赤外シミュレーターの主鏡、筐体などの主要部分を活用し,突発天体・激動天体追跡専用望遠鏡として改造が進行中である。主な改造部は追跡速度の向上のための駆動部と制御エレクトロニクスの全面的な更新である。現在、筐体・駆動部等の改造が順調に進行中であり、平成18年4月中に東広島市下三永の標高500mの山頂に建設された観測棟ドームに搬入設置する。5月から動作試験を始め、基本動作の確認後望遠鏡の光学系の調整に入る。試験観測は8月以降開始し、自動化も徐々に進める。 突発天体・激動天体追尾専用望遠鏡としては世界屈指の本格的望遠鏡となる予定であり、安全とスピードを両立させるためには、周りのサポート機器を含め制御ソフトウエアー等開発すべき要素は多い。この科学研究費でサポートする部分は1.5m突発天体追尾専用望遠鏡として自動化するためのサポート機器の開発と、それを自動化望遠鏡システムとして組み込むことにある。サポートシステムのうち、重要な機器の一つとして副望遠鏡システムがある。突発天体は突然現れて急速に変化し消えてゆく天体であるので観測スピードが勝負である。副望遠鏡に期待される機能は、観測衛星の見つけた天体のすばやい同定を助けること、十分明るい天体の場合は高度曲線の観測を受け持ち、主望遠鏡である1.5m望遠鏡の特徴を生かした偏光観測または分光観測の機会を与えることにある。 今年度の科学研究費では副望遠鏡システムを、1.5m主望遠鏡観測棟屋上に構築した。自動化が容易なようにコンピュータ制御系が備わったリッチクレチアン・タイプの口径30cm反射望遠鏡を副望遠鏡として選び、それを収容する電動ドームを購入した。自動化に関し重要な要素として安全確認がある。安全確認システムとして複数台の監視カメラシステムをドーム内外に導入した。
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