2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しい素粒子像の構築に向けた現象論的・宇宙論的研究
Project/Area Number |
17340062
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 昌弘 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (10222366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日笠 健一 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20208739)
棚橋 誠治 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00270398)
諸井 健夫 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (60322997)
石川 洋 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (20291247)
横山 順一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (50212303)
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Keywords | 素粒子物理学 / 素粒子論 / 宇宙論 / 超対称性 / 余剰次元 |
Research Abstract |
素粒子の標準模型を超える理論について、現象論、宇宙論、そして超弦理論などの知見を結集し、総合的な見地から批判的な検討を加え、また新たな提案を提唱していくことは、緊急性の高い重要な研究であると考えられる。この研究の目的は、素粒子の標準模型を超える理論についてこれまでの我々の研究を継続し、それを現象論および宇宙論的観点、さらには超弦理論の観点も加え総合的に検討を進めることで、新たな素粒子像の構築に向けて従来よりも格段に前進することである。 本年度は、昨年の発展を受けて、ポロニー場と呼ばれる超対称性の破れに関わる場のグラビティーノ対への崩壊について詳細に研究し、その宇宙論的な困難を明らかにした。特にポロニー場がグラビティーノ対に崩壊し、さらに安定な最も軽い超対称粒子(LSP)に崩壊するが、そのLSPの宇宙在留密度が大きくなりすぎることが最大の困難であることが分かった。また、2008年から稼働するLarge Hadron Collider(LHC)実験での超対称模型、特にアノマリー伝搬機構模型がLHC実験においてどのように検証されるかに関する研究、トップクォークの崩壊によるFCNC過程に関する研究を行った。余剰次元模型に関する現象論的な研究、および初期宇宙におけるアフレック・ダイン機構によるバリオン数生成について新たな視点から検討を進めた。
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Research Products
(3 results)