2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17340068
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山崎 敏光 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 名誉教授 (80011500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤石 義紀 日本大学, 理工学部, 客員教授 (50001839)
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Keywords | 実験核物理 / 高密度原子核 / K中間子 / K中間子凝縮 / ストレンジネス |
Research Abstract |
1)3体系であるKpp核の構造を厳密に解き、その特徴を解明した。それがもつ分子的な構造から、実のK中間子は核子と核子間に新しい核力(Super Strong Nuclear Force)を生み出すことを明らかにした。これを敷衍してSSNFによる凝縮核を予言した。その崩壊スペクトルをKapur-Peierlsの理論的処方箋にのっとり計算し、発表した。 2)高エネルギー陽子・陽子衝突において生成するLambda(1405)は衝突にあずかる陽子と短距離にあるので、生成するKpp核はそれが高密度であるときのみ、異常に大きな断面積で生成することが予言された。この予言に基づき、DISTO実験のデータを解析した結果、予想どおりのピークが発見され、2008年にウイーンでの国際会議で初めて発表され、大きな反響があった。 3)さらにわれわれは、高エネルギーpp反応で生成するKpp核を探索するため、ドイツGSI研究所の大立体角測定器FOPIを用いる実験を同研究所に提案し、採択された。そのための水素標的、測定装置などの準備と予備実験を行った。 4)平成17-20年度に行われた研究の成果を論文集としてまとめた。301ページの論文、並びにカラー口絵4ページから成っている。
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Research Products
(2 results)