2005 Fiscal Year Annual Research Report
Bファクトリー・リニアコライダーの為の超扁平型衝突点ビームパイプの開発(II)
Project/Area Number |
17340083
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
片山 伸彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50290854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤井 和憲 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (10184061)
尾崎 均 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (10177214)
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Keywords | 素粒子 / 宇宙 / 加速器 / CP対称性の破れ |
Research Abstract |
この研究の前段階となる昨年度までの科研費研究課題「Bファクトリー・リニアコライダーの為の超扁平型衝突点ビームパイプの開発」で判った事を踏まえ、本年度から4年間で研究すべきことを改めて良く検討した。申請時には無かった事であるが、世界でも本研究の目指す所であるフレーバーの物理に関してイタリアにおいて新たな加速器を建設する計画が持ち上がり、現在完成を目指して建設中である、欧州素粒子物理学機構(CERN)の大型ハドロン衝突加速器(LHC)でも、フレーバーの物理を重要視して研究して行こうというワークショップ等が開催され始めた。一方米国では、高エネルギー加速器研究機構・KEKB加速器・Belle実験のライバルであったスタンフォード大学のPEP-II加速器・BaBar実験が、2008年の10月で実験を終了する予定となった。また、リニア子ライダー計画も実現に向けて新たな一歩を踏み出した。これらの状況を踏まえて、本研究課題の超扁平型衝突点ビームパイプの開発が、それぞれのプロジェクトにどのようなインパクトをもたらすか、世界各地の様々な研究者と議論・打ち合わせ等を行い検討するとともに、本研究の有用性・実効性をさらに高めるためにはどうすれば良いか研究を進めた。前年度(前課題)に引き続いてシミュレーションを進め、その結果について秋季・春季の日本物理学会で講演を行った。特に、前年度は、Bs-反Bsの混合について混合の周期の大きさを表すXの値について、15までのシミュレーションを行ったが、本年は、20までに拡張して、また事象数を大幅に増やしてシュミレーションを行うとともに、KEKB加速器でBsが生成できるかどうかについて検討し、実際に加速器のエネルギーを上げて3日間運転士、Bs生成のデータを採取した。そのデータは、Belleグループ共同研究者によって解析され、Bsが生成されている事が確認された。
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