2006 Fiscal Year Annual Research Report
結合および相互作用エネルギーの定量的評価法の開発と新規典型元素化合物の構築
Project/Area Number |
17350021
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山本 陽介 広島大学, 大学院理学研究科, 教授 (50158317)
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Keywords | 総合エネルギー / 座配位子 / ピリミジン / 超原子価 |
Research Abstract |
本研究では、新規1-bromo-2,6-bipyrimidylbenzene配位子を合成し、その後、中心に炭素やホウ素・遷移金属を導入して、ピリミジンの窒素と中心原子間の回転エネルギーを測定して、中心原子-ピリミジン間の結合エネルギーの評価を行うことを目的とした。 この研究にとって最も重要であった新規1-bromo-2,6-bipyrimidylbenzene配位子の合成に非常に苦労したが、1-bromo-2,6-bipyrimidylbenzeneとピリミジンスズ化合物のパラジウム触媒カップリング反応を用いることにより、ピリミジンの4,6-位にメチル基を持つ目的の配位子合成に成功した。しかし、中心の臭素をn-BuLiによってリチオ化すると、炭素アニオンからピリミジンの4,6-位のメチル基にアニオン転移することがわかり、現在のところ、中心に炭素およびホウ素の導入には成功していない。 しかし、臭素をパラジウムまたは白金への変換には成功し、これらの化合物のX線耕造解析により、耕造を決定することができた。これらの化合物における中心原子-ピリミジン間の回転エネルギーは通常のコアレス法では観測できないくらい大きいことがわかったので、現在、飽和移動法による観測を検討している。 また、ピリミジンの4,6-位のメチル基をもたない配位子の合成にも、最近ごく低収率ながら成功したので、炭素およびホウ素の導入できる可能性が高まった。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Syntheses,Crystal and Solution Structure,Ligand Exchange, and Ligand Coupling Reactions of Mixed Pentaarylantimony Compounds,2007
Author(s)
G.Schoroder, T.Oinaka, Y.Miura, M.Watanabe, T.Matsuzaki, A.Hasuoka, Y.Yamamoto, S.Matsukawa, K.-y.Akida
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Journal Title
Chem.Eur.J., 13
Pages: 2517-2529
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[Journal Article] Experimental Determination of nn→σ^*p・o Interaction Energy of O-Equatorial O-Apical Phosphoranes Bearing a Primary Amino Group,2006
Author(s)
T.Adachi, S.Matsukawa, M.Nakamoto, K.Kajiyama, S.Kojima, Y.Yamamoto, K.-y.Akida, S.Re, S.Nagase
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Journal Title
Inorg.Chem, 45
Pages: 7269-7277
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