2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17350030
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
築部 浩 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00144725)
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Keywords | 希土類錯体 / 希土類発光 / 分子認識 / デンドリマー / ヒスタグタンパク / SPR分析 / ナノサイズ / アニオン センシング |
Research Abstract |
希土類錯体は磁性や発光性など実用性に富んだ特徴ある物性を示すことから、有望な材料の基盤をなすインテリジェント錯体として注目を集め、錯体化学のみならず、分析化学、生体関連化学、超分子化学をはじめとする化学領域、さらに物理や生物、薬学や医学などとの学際領域で活発な研究がなされている。しかし広く研究の行われてきた遷移金属錯体とは大きく異なり、高配位性や動的な速度論をもつ希土類錯体の化学には未だ未知な点が多く、合成化学の立場から高次機能を賦与することは未だ多くの困難な問題が残されている。 本基盤研究では、代表者らが自ら見い出したトリポード型配位子の特性を活用した合成希土類錯体系を中心に、基質認識機能をもつ新たな希土類錯体系の創出とナノサイズ化による高次機能の発現を図った。その結果、新たなアニオン応答発光性を示す希土類錯体の開発に加えて、近赤外発光を与えるデンドリマー型希土類錯体によるアニオン認識系の構築、表面プラズモン共鳴分析法のための金薄膜上に固定化した希土類錯体によるヒスチジンタグ-タンパクの検出や分離など、希土類錯体化学の特性を活用したナノサイズでの超分子認識系の開発に成功を収めた。特に、生体タンパクを標的とする表面プラズモン共鳴分析系の開発や、巨大デンドリマーを配位子とする近赤外発光特性をもつ希土類錯体系の構築などの研究成果は、ナノサイズでの分子認識過程においても有効に働く希土類錯体の開発研究に端緒を拓いたものとして重要である。
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Research Products
(6 results)