2005 Fiscal Year Annual Research Report
超高性能HPLCのための第二世代モノリス型シリカカラムの開発
Project/Area Number |
17350036
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 信男 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (60127165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細矢 憲 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (00209248)
池上 亨 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (20301252)
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Keywords | HPLC / モノリス型シリカ / ピークキャパシティ / 二次元HPLC / 化学結合型 / シリカ骨格 / 空隙率 / ドメインサイズ |
Research Abstract |
液体クロマトグラフィー(HPLC)用カラムの超高性能化を目的として、モノリス型シリカの調製法と化学修飾法、ならびに評価法を検討した。シリカの基本的構造について、従来困難であった小さな骨格、小さな空隙、小さなドメインサイズをもっモノリス型シリカの調製法を開発した。重合と相分離条件の最適化により、骨格と空隙の均一性を増大させ、5μm粒子充填型カラムと同等の透過率と同時に、より小さな粒子の充填型カラムと同等の性能を併せもつ高性能カラムの調製を可能とした。これにより微粒子充填剤カラムを超高圧で用いるUPLCに代わり、現在普及している装置を用いて一般的な圧力の条件下、HPLCの同等レベルまでの高性能化が可能となる。これは、現在の5倍程度の性能を得るために装置全体を更新するUPLCを導入するのではなく、小さな部品である分離媒体としてのカラムをモノリス型とすることにより、同等の高性能化の達成を可能とするものであり、環境、安全、操作性、ならびにコスト低減において大きな貢献となる。モノリス型シリカ表面にメタクリルアミドを化学結合し、種々のモノマーと共重合させる化学修飾法と、トリメチルシリルイミダゾールを用いるオンカラムエンドキャッピング法の開発は、基となるモノリス型シリカの高性能を維持し、容易に種々の固定相の調製を可能とする。また、メタクリルアミド結合型モノリス型シリカは、広い範囲のモノマーとの共重合性を有し、ユニバーサル担体として重要な役割を果たすものと期待される。このような第2世代の化学修飾型モノリス型シリカカラムは、高い透過率とカラム効率、高い機械的安定性をもつことにより、多次元HPLCを含む超高ピークキャパシティの発現を通じて、生命科学分野における複雑混合物の一斉分離、検出、同定に貢献するものと期待される。
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Research Products
(7 results)