2005 Fiscal Year Annual Research Report
金ナノ粒子間の空間を利用する分子デバイスセンサの開発
Project/Area Number |
17350038
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
長岡 勉 大阪府立大学, 産学官連携機構, 教授 (00172510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 展子 大阪府立大学, 理学系研究科, 教授 (90100221)
椎木 弘 大阪府立大学, 産学官連携機構, 助手 (70335769)
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Keywords | DNAセンサ / 金ナノ粒子 / ナノギャップ / ナノテクノロジー / チオール / アレイ電極 / インピーダンス解析 / ブリッジ分子 |
Research Abstract |
DNAチップに代表される様に,多種類の化学種に対する高速分析の必要性が高まっており,このような分析法ではセンサの高密度実装が要求される。本申請で開発目的とする分子デバイスセンサは,このような高密度化センサの究極の形である。ここで開発する方法は,自己組織化作製される金粒子間のナノギャップにレセプタ分子を結合させるもので,分子デバイスが極めて簡単に実現できる特徴を有する。 1)分子デバイス基本特性の理解 この研究計画ではナノ粒子センサの基本特性を理解するため,DNA断片を用いて検討した。当初,結合剤(ブリッジ分子)としてジチオールを用いて検討を行ってきたが,プローブDNAに結合剤機能も持たせることで測定感度が数倍向上することが分かった。金粒子間ではホッピングなどのメカニズムにより電荷移動が起こり,かつ個々の粒子は空間で隔てられている。したがって二つの粒子は電気的には抵抗とコンデンサの並列結合と見なせる。そこで,電気化学測定用インピーダンスアナライザを用い,膜インピーダンスの解析を行った。また,金ナノ粒子に修飾されているプローブの数を知るために蛍光タグ化したプローブを用いて定量を行った。 2)微小電極の作成と評価 DNAのような多数の分子を並列解析するにはチップ上に多くの電極が必要となる。当然,個々の電極をできるだけ小さく作製できれば一度に分析できる分子数も多くなる。したがって究極の技術として,電極アレイのナノサイズ化が期待される。この計画では,本法実用化のための第1ステップとして,微小アレイ電極を作成した。本法では膜の大きさをナノサイズ化することにより真の分子デバイスとなる。現状では一挙にナノサイズにまで到達することは困難であるので,現有設備で可能な範囲において微小化櫛形電極(電極間距離5μm)を試作した。また作製した電極の電気的特性の評価も併せて行った。
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