2006 Fiscal Year Annual Research Report
金ナノ粒子間の空間を利用する分子デバイスセンサの開発
Project/Area Number |
17350038
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Research Institution | OSAKA PREFECTURE UNIVERSITY |
Principal Investigator |
長岡 勉 大阪府立大学, 産学官連携機構, 教授 (00172510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 展子 大阪府立大学, 理化学研究所, 教授 (90100221)
椎木 弘 大阪府立大学, 産学官連携機構, 助手 (70335769)
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Keywords | DNA / 非蛍光検出 / DNA導電性 / 金ナノ粒子 / ナノ粒子アレイ / マルチアレイ / 電流検出 |
Research Abstract |
DNAチップに代表される様に,多種類の化学種に対する高速分析の必要性が高まっており,このような分析法ではセンサの高密度実装が要求される。本申請で開発目的とする分子デバイスセンサは,このような高密度化センサの究極の形である。我々は最近,分子デバイスセンサを非常に簡単な技術で作製することに成功した。これは金ナノ粒子間にレセプタ分子を結合させる方法で,分子デバイスが極めて簡単に実現できる。既にDNAや抗体を配置したセンサデバイスの作製に成功しているが,(1)本研究ではこの方法の電子的分子デバイスとしての化学的,電気的挙動を明らかにする。また,(2)実際に集積センサチップを作製し,本法実用化のための検討を行った。 今年度は粒径の異なる2粒子コンポジット膜を用いると検出感度の大幅な向上がみられたことから,この動作機構の解明及び感度の最適化に関する検討を行った。このコンポジット膜は直径50nmの主粒子と12塩基DNAで修飾した直径12nmのプローブ粒子からなる。この粒子膜を使用することにより従来法に比べて約500倍の感度向上(電気抵抗変化)が達成できた。また,塩基ミスマッチに関する検討も行ったところ,良好な選択性が観測された。 さらに今年度は集積化電極(4組)を作製しマルチアレイ・システム作製のための基礎的検討も並行して行った。上記2粒子膜をそれぞれの電極に配置し検討を行ったところ,異なる塩基配列に関して1電極系と同等の検出感度・選択性で同時観測が可能であった。
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