2005 Fiscal Year Annual Research Report
X線分析による植物のCd、As蓄積機構の解明とファイトレメディエーションへの展開
Project/Area Number |
17350040
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中井 泉 東京理科大学, 理学部, 教授 (90155648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保倉 明子 東京理科大学, 理学部, 助手 (20343569)
寺田 靖子 財)高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門・XAFS・分析チーム, 副主幹研究員 (90307695)
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Keywords | 放射光マイクロビーム / XAFS / 化学状態分析 / ファイトレメディエーション / ヒ素 / カドミウム / 高エネルギーX線 |
Research Abstract |
植物を用いて重金属などに汚染された土壌の環境修復を行うファイトレメディェーションが低コスト・低環境負荷型浄化技術として注目されている。われわれは放射光マイクロビームを利用した蛍光X線分析2次元イメージングとX線吸収端近傍構造(X-ray absorption near edge structure,XANES)解析を行なうことで、植物にヒ素やカドミウムなどの重金属が蓄積する機構の解明を目指して研究を行なっている。まず、ヒ素の超集積性植物モエジマシダにおけるヒ素の蓄積部位とその化学状態について、研究を行なった。その結果、土壌において5価で存在するヒ素はモエジマシダの体内に取り込まれたあと、3価に還元されていることが、完全な非破壊分析により、明らかになった。根から取り込まれたヒ素は中軸では3価と5価が共存しているが、羽片ではほとんどのヒ素はすべて3価で存在していた。またヒ素は羽片の辺縁部にある胞子嚢周辺において、ヒ素は特に高濃度に存在しているものの、胞子嚢へ移行は制御されているという興味深い結果が得られた。一方、カドミウムを蓄積するハクサンハタザオについて、高エネルギーマイクロXRF2次元分析を行なったところ、ハクサンハタザオの葉表面の毛状突起組織(トライコーム)において、カドミウムが特異的に濃縮している様子が初めて明らかとなった。
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Research Products
(4 results)