2005 Fiscal Year Annual Research Report
多環高分子トポロジーの精密設計に基づく高分子ナノ構造体構築
Project/Area Number |
17350054
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
手塚 育志 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (80155457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 馨 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40401533)
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Keywords | トポロジー高分子 / ポリTHF / テレケリクス / 環状アンモニウム塩 / トポロジー異性体 / 共有結合化 |
Research Abstract |
これまでの両末端アンモニウム塩を有する高分子とカルボキシル基を持つ低分子の間でのイオン結合から共有結合への変換反応を高分子間での共有結合化へ拡張し、両末端に5員環アンモニウム塩であるピロリジニウム塩を有するテレケリックポリTHFと両末端にカルボキシレートアニオンを有するテレケリックポリTHFとの間において"Electrostatic Self-Assembly and Covalent Fixation"を適用することにより単環状トポロジー高分子の合成に成功した。またこの手法を用いて環状高分子と直鎖状高分子の組み合わせであるTadpole型高分子及びTwo-tail tadpole型高分子の合成に成功した。 また、両末端にN-フェニル6員環アンモニウム塩基を持つテレケリクスを合成し、安息香酸アニオンとのイオン結合から共有結合への変換反応の反応性の検討を行った。その結果、N-フェニル5員環アンモニウム塩と安息香酸アニオンを反応させた場合ほぼ100%選択的に環状アンモニウム塩の開環反応が進行するのに対して、6員環アンモニウム塩を用いると90%近く環状アミンの脱離が進行することが明らかとなった。ビフェニルジカルボン酸との共有結合化反応より環状高分子を合成した際にも同様の結果が得られ、6員環アンモニウム塩を末端に導入することにより、アミンが主鎖に含まれない安定性の高い環状高分子の選択的な合成に成功した。 さらに主鎖中に1箇所二重結合を有し、片末端にそれぞれ2つのカルボキシレートアニオンを有するポリTHF1分子と両末端にピロリジニウム塩を有するポリTHF2分子からθ型及び手錠型トポロジー異性体混紡物を合成し、これを分取SECにて単離した。さらにクロスメタセシス反応を用いて二重結合を切断することにより、流体力学的体積の変化からそれぞれのトポロジー異性体の同定に成功した。
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Research Products
(1 results)