2007 Fiscal Year Annual Research Report
多環高分子トポロジーの精密設計に基づく高分子ナノ構造体構築
Project/Area Number |
17350054
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
手塚 育志 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (80155457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 馨 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40401533)
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Keywords | 高分子トポロジー / ポリTHF / テレケリクス / 環状アンモニウム塩 / 共有結合化 / 閉環メタセシス / 原子移動ラジカル重合 |
Research Abstract |
両末端にピロリジニウム塩を有するポリテトラヒドロフラン2分子と、主鎖中に1箇所二重結合を有し、片末端にそれぞれ2つのカルボキシレートアニオンを有するポリテトラヒドロフラン1分子との間に"Electrostatic Self-Assembly and Covalent Fixation"を適用することによりθ型及び手錠型トポロジー異性体混紡物を合成し、これを分取SECにて単離した。さらにクロスメタセシス反応を用いて二重結合を切断することにより、流体力学的体積の変化からそれぞれのトポロジー異性体の同定に成功した。また、"Electrostatic Self-Assembly and Covalent Fixation"を用いて、分子内の1箇所にアルキンおよびブロモフェニル基を持つ単環状ポリテトラヒドロフランを合成し、パラジウム触媒を用いたSonogashiraクロスカップリング反応を行うことにより、単環状高分子が2つ連結した8の字型ポリテトラヒドロフランの合成に成功した。得られた8の字型高分子は^1H NMR, IR, SECにより同定した。 また、様々なモノマーに適用できる環状高分子の新規な合成法として、原子移動ラジカル重合と閉環メタセシス反応を組み合わせたATRP-RCMプロセスを開発した。環状ポリアクリル酸メチルは、まず直鎖状アクリル酸メチルを原子移動ラジカル重合により合成し、その両末端をアリルトリブチルすずによりアリル化し、続くグラブス触媒存在下での閉環メタセシス反応により環化することで合成することができた。得られた環状ポリアクリル酸メチルは1H NMR, IR, MALDI-TOF MS, SECから同定した。
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