2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17350059
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
宇山 浩 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70203594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
景山 弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50294038)
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Keywords | 酵素モデル錯体 / 酸化重合 / ポリアミノ酸 / ポリフェノール / リグノフェノール |
Research Abstract |
本年度はフェノール基を多く含む高分子としてリグノフェノールを取り上げ、その単独酸化カップリング反応及び酸化カップリングによるポリアミノ酸へのハイブリッド合成を検討した。単独酸化カップリングについては触媒には有機溶媒中で優れた酸化カップリング活性を持つ鉄サレン錯体を用いた。リグノフェノール、リグノ(o-、m-、p-クレゾール)の4種類について、DMF中で、触媒には酵素モデル触媒である鉄サレン錯体を用い、様々な反応条件の下で酸化カップリングを行った。全てのリグノフェノールにおいて酸化カップリングが進行し、反応条件(基質、触媒濃度)を適当に設定することで、分子量数十万の高分子量体が生成することがわかった。更に得られた高分子量体について、光散乱GPCによってポリマーの絶対分子量等の測定を行った結果、分子量100万以上の高分子量体が得られることが確認された。 次にリグノフェノールとフェノール基含有ポリアミノ酸とのクロスカップリングを行い、ポリアミノ酸-リグノフェノールハイブリッドの合成を行った。得られるポリマーは、より天然の素材に近い複合素材として、従来の合成高分子素材に見られない機能の発現が期待される。反応条件は適当に設定することで出発物質が定量的に消費され、分子量数十万の単一生成物が得られることがわかった。また、効率良くポリアミノ酸へのリグノフェノール(またはその逆)の導入(グラフト化)が進行するような反応条件の検討を行った。より基質濃度の低い条件で反応を追跡した結果、反応の進行に伴ってリグノフェノール由来のピークが高分子量側にスライドする様子が観察された。
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Research Products
(6 results)