2005 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ粒子のプラズモン光電気化学過程の解明とデバイスへの応用
Project/Area Number |
17350064
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
立間 徹 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (90242247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 主岳 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (20361644)
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Keywords | 金ナノ粒子 / 銀ナノ粒子 / プラズモン共鳴 / 電気化学 / 増感型太陽電池 / 半導体 / 酸化チタン / 光触媒 |
Research Abstract |
金属ナノ粒子とn型半導体を組み合わせた系において見られる電荷分離の機構解明と、各種デバイスへの応用を試みている。これまで、金ナノ粒子と酸化チタン、酸化亜鉛などを組み合わせた系において可視光誘起電荷分離を観測しているが、銀ナノ粒子と酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化ジルコニウムなどを組み合わせた系においても、可視光誘起電荷分離を観測することができた。観測された光電流のアクションスペクトルと、銀ナノ粒子のプラズモン共鳴に基づく吸収スペクトルが一致したことから、プラズモン共鳴に基づく現象だと結論した。電解質の代わりにホール輸送性ポリマーを使用することにより、銀ナノ粒子の酸化溶解を抑制することができた。光電変換に利用するためには、半導体材料やポリマー材料を選ぶことなどにより、効率を改善する必要がある。また、金ナノ粒子や銀ナノ粒子と酸化チタンを組み合わせた膜について、金属ナノ粒子をアルカンチオールで修飾することにより表面を疎水化した後、部分的に可視光照射を行うことにより、その部分のアルカンチオールを除去し、親水化できることを明らかにした。この手法により、表面パターニングが可能であることがわかった。親水化の機構は、金ナノ粒子の場合はチオールの酸化脱離であり、銀ナノ粒子の場合は、銀ナノ粒子の酸化溶解であることがわかった。また、銀ナノ粒子担持酸化チタン粒子とポリアクリル酸ゲルを組み合わせることにより、光電気化学アクチュエータとして機能することを明らかにした。
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