2006 Fiscal Year Annual Research Report
高吸着・抗菌能をもつ無機材料によるバイオインフェクション制御
Project/Area Number |
17350076
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
山本 修 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (00230540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 善兵衛 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (90016832)
澤井 淳 神奈川工科大学, 工学部, 講師 (80288216)
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Keywords | セラミックス / 微粒子 / 炭素 / 被覆膜 / 抗菌活性 |
Research Abstract |
酸化亜鉛などの抗菌性セラミックス表面上にポリビニルアルコールやポリ塩化ビニルを用いて炭素被覆を行い,それら炭素被覆抗菌性セラミックスの応用の1つとして,鑑賞花の延命効果の試験を行った。ポリビニルアルコールを用いて相対密度が69%程度の酸化亜鉛チップに炭素被覆を行い,250mlの純水に炭素被覆チップを添加した場合,花の茎は1ヶ月程度健全な状態を保持することがわかった。炭素無被覆及びチップ無添加の場合には,1週間程度で茎の腐食が確認された。一方,新規の抗菌材料として,食品添加物の1つであるドロマイトの加熱処理に伴う抗菌活性への影響を研究した。ドロマイトは,加熱処理温度の増加に伴い1炭酸塩ドロマイトから酸化カルシウム及び酸化マグネシウムとなり,酸化物に転換した時,極めて強い抗菌活性を示した。1炭酸塩のドロマイトは,酸化物ほど抗菌活性は強くないが,抗菌活性の発現が認められた。これは,食品添加物の組成に類似した新規の抗菌材料と考えられ,2炭酸塩から1炭酸塩に熱分解した時の抗菌性を示す結晶の晶出挙動が抗菌活性に影響したと考えられた。また,ドロマイトとポリビニルアルコールを混合し,不活性ガス中で焼成することによってドロマイトの熱分解過程に影響を及ぼすことが明らかとなった。しかし,炭素被覆及び無被覆の1炭酸塩ドロマイトの抗菌活性はほぼ同一であり,抗菌活性に及ぼす炭素被覆の効果は少ないと考えられた。
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Research Products
(3 results)