2007 Fiscal Year Annual Research Report
メタゲノムからの生分解性プラスチック分解遺伝子の探索とモノマーリサイクルへの応用
Project/Area Number |
17350077
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中島 敏明 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (80241777)
|
Keywords | 廃棄物再資源化 / 環境材料 / 酵素 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
1)プラスチック分解酵素の大量生産 酵素によるモノマーリサイクルの実現のため、プラスチック分解菌TB-71株の分解酵素生産条件を検討した。培地にTSB培地を用い、かつ誘導基質として大豆レシチンを添加した場合に酵素活性の著しい上昇が認められ、従来のNB+プラスチック(PBSA)培地と比較して約10倍の酵素を生産することに成功した。 2)プラスチック分解酵素の進化工学的改変 メタゲノムスクリーニングによって得られたポリ乳酸・ポリブチレンサクシネート(PBSA)分解酵素群(plaM4他3種)に対して遺伝子シャッフリングを行った結果、熱安定性の向上した株を複数得た。これらを再度シャッフリングすることにより最終的に野生型の30倍の熱安定性を持つ変異遺伝子を有する大腸菌クローン(S2株)を得た。 3)新規生分解性プラスチックに対する分解性の検討 これまでポリエステル系生分解性プラスチックは、そのほとんどに脂肪族のみが用いられてきたが、近年物性を向上させるために脂肪族と芳香族の両方を含んだ新しいポリエステル系生分解性プラスチックが注目されている。しかし、その微生物分解に関する知見は、堆肥等の高温環境ではあるが常温では知られていなかった。検討の結果TB-71株、TB-12株が常温でフィルムを分解することを見出した。
|