2006 Fiscal Year Annual Research Report
金超微粒子電極触媒による一酸化炭素、メタノールの完全酸化反応機構の解明
Project/Area Number |
17350099
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小久見 善八 京都大学, 工学研究科, 教授 (60110764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入山 恭寿 京都大学, 工学研究科, 助手 (30335195)
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Keywords | 燃料電池 / 電極触媒 / 燃料極 / 金超微粒子 / メタノール酸化 / CO酸化 |
Research Abstract |
室温作動の燃料電池における燃料極の電極触媒として、一酸化炭素の酸化に極めて活性の高い金超微粒子と通常の白金超微粒子触媒を担持し、一酸化炭素被毒に対して高耐性を有する新規ナノ制御超活性燃料極触媒を開発することを目的とした。昨年度はPt-Ru触媒上に金超微粒子を気相グラフティング法により担持し、メタノール酸化特性について検討を行った。また、COストリッピングボルタンメトリーによりCO酸化に関しても調べた。その結果、金超微粒子を担持した場合では、低い電位領域において、メタノールの酸化特性が担持していないものよりも数倍向上することを見出した。この要因として、触媒を被毒するCOを金超微粒子が酸化することにより、低い電位領域でもメタノールの酸化活性が向上したと考えている。このことを実証するためにCOストリッピングボルタンメトリー測定を行い、金超微粒子によりCO酸化の電位が担持していないものと比べて、低くなることを見出した。以上の結果より、金超微粒子を用いることにより、市販で用いられているPt-Ru触媒の性能を向上させることができることを見出した。本年度は、Ruに代わる金属として、Pt-Sn触媒に金超微粒子を担持、メタノールの酸化特性を調べた。その結果、Ruと同様にSnを用いても酸化活性が向上することを見出した。これらの結果より、金超微粒子の触媒活性発現のためには、第二種の元素が必要であり、また、その元素は酸素種を供給することが必要であることを見出した。以上の2年間の結果より、直接メタノール形燃料電池の超活性アノード触媒の設計指針を得ることができた。今後はこの成果を元に、さらなる触媒の開発を行う予定である。
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Research Products
(3 results)