2006 Fiscal Year Annual Research Report
分子末端を規則的に空間配位させた、棒状高分子のスメクチック層状液晶に関する研究
Project/Area Number |
17350104
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
川内 進 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (80204676)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸木田 雅利 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (30301170)
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Keywords | 液晶高分子 / ネマチック液晶 / スメクチック液晶 / 配向挙動 |
Research Abstract |
通常ネマチック液晶相では、分子軸(配向軸)がずり流動方向に配向する。一方、スメクチック液晶相は特異なずり流動特性を示し、ずり方向に対して分子軸が垂直に並ぶ。また、その垂直配向様式には二通りあり、二つの配向メカニズムが考えられる。一つは、層間のスリップが優先的に起こり、層がずり方向に並ぶというメカニズミであり、もう一つは、層内では分子は液体的であるため、分子の軸に垂直な方向が優先的に流動するというもので、いずれも、分子軸はずりに垂直方向に並ぶ。この二つのメカニズムを、液晶セグメントとポリスチレンセグメントからなるジブロック共重合体はリビングラジカル重合法で調製し、液晶セグメントがネマチック液晶およびスメクチック液晶状態にある温度で、ラメラあるいはシリンダーミクロドメインを形成している液晶-非晶ジブロック共重合体に回転式レオメータ(現有装置)で定常流せん断を印加した。せん断印加後、治具から剥離した試料にX線ビームを流動速度方向(v)、速度勾配方向(▽v)、ニュートラル方向(v×▽v)の3方向から照射して広角および小角X線回折像を撮影し、液晶およびミクロドメインの配向を判定した。以上のずり配向実験により、ネマチック液晶相ではプレート基板に層は平行配向する(平行配向)のに対して、スメクチック液晶相では垂直に並ぶ(垂直配向)ことを確認し、液晶のダイナミックスを議論した。
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