2006 Fiscal Year Annual Research Report
二光子偏光増感反応可能な光配向性高分子液晶の創製と3次元ナノ分子配向制御
Project/Area Number |
17350111
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Research Institution | University of Hyego |
Principal Investigator |
川月 喜弘 兵庫県立大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60271201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 賢司 独立行政法人産業技術研究所, 光技術研究部門, 主任研究員 (90356816)
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Keywords | 光配向 / 高分子液晶 / 位相差フィルム / 二光子吸収 / ナノ配向 |
Research Abstract |
側鎖に光架橋するメソゲンとしてシンナモイルオキシビフェニル基やシンナモイルオキシトラン基を有する高分子液晶を合成するとともに、それに少量の光増感剤を添加したときの、フィルムにおける直線偏光を用いた光反応と誘起される光学二色性を詳細に検討した。光増感剤としてはベンゾフェノン系、ニトロアニリン系、等を用いた。その結果、光増感剤が軸選択的に光励起されるとともに、メソゲン基に軸を保ったエネルギー移動がおこり、その軸保持のためには増感剤が効率よく軸選択的に光吸収することが必要であることを実験的に確かめた。また、発光スペクトルを詳細に調べることにより、偏光軸を保ったエネルギー移動はエキシプレックスを経由していることを解明した。 さらに、800nmのフェムト秒レーザーを用いて、増感剤を二光子させることによっても軸選択的光反応を誘起できることを明らかにするとともに、一光子の場合よりも効率的な軸選択性が生じることがわかった。この現象を利用して、直線偏光800nm集光フェムト秒レーザーをもちいて、パルス照射によりナノ配向構造を形成することに成功した。現在のところ、集光スポットは数100nmであった。 また、新たに水素結合性の液晶メソゲンを有する高分子液晶を合成し、その光配向挙動についての研究を開始し、これまでの材料よりも高感度で、また高配向性であることを見いだした。
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Research Products
(5 results)