2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
秋本 克洋 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 教授 (90251040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 岳暁 筑波大学, 大学院数理物質科学研究科, 講師 (00344870)
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Keywords | 希土類 / GaN / 分子線結晶成長 / ルミネセンス / エネルギー移動 / 発光センター |
Research Abstract |
Eu添加GaNはフォトルミネセンス、カソードルミネセンスともに強い発光を示すが、活性層に用いた注入型では発光しにくい。この原因を明らかにするため、発光のプロセスを調べた。 発光ピークは3本からなっておりこれらの励起スペクトルでは、2本はGaNのバンドギャップより小さい400nm付近からピークをもつ。1本はGaNのバンドギャップ近傍にピークをもつ。これらのことから、前者の2本のピークは電荷移動励起、後者の1本のピークは母体励起により発光するプロセスが考えられる。電荷移動励起の場合、価電子帯を構成する窒素由来の電子がEuの励起状態に励起される過程であるから、注入型による電子とホールの形成では電荷移動励起は起きない。すなわち、注入型デバイスにおいては、電荷移動励起によるピークは発光に寄与しない。 デバイス作製には、電荷移動励起のピーク強度を下げ、母体励起のピーク強度を上げることが必要である。これらの制御が可能であるか検討するため、発光ピークのEu濃度依存性、結晶成長時におけるV/III比依存性を調べた。母体励起で発光するピークは濃度が1%以下で強くなることが明らかになった。Eu発光強度は濃度、2〜3%で最大を示すため、従来これらの濃度がデバイス作製に用いられてきたが、過剰であることがわかった。また、V/III比が小さいほうが母体励起の発光ピークが増大することが見出され、母体励起と電荷移動の割合の制御が可能であることが明らかとなった。 Erにおいても同様に光プロセスを明らかにし来年度はデバイス作製に移行する。
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Research Products
(7 results)