2005 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶用シリサイド半導体薄膜の作製と光回路機能の検証
Project/Area Number |
17360011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前田 佳均 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (50275286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 慶和 大阪大学, 工学研究科, 助手 (90360049)
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Keywords | フォトニック結晶 / シリサイド半導体 / 光回路 / シリコンフォトニクス / オプトエレクトロニクス / 光半導体 |
Research Abstract |
(1)シリコンヘテロエピタキシャル結晶成長の改善 イオンビームスパッタリング成膜法(IBSD),有機化学気相成長法(MOCVD)および直流スパッターリング成膜法(SPD)を用いてSi基板上でのβ-FeSi2のエピタキシャル成膜を試みた.このなかでSPDによるβ-FeSi2テンプレート層(<50nm厚)の固相エピタキシャル成長を行い,その上にβ-FeSi2のMOCVD,高温SPD成長を行うことで膜厚300nmまでのほぼ完全なエピタキシャル成長に成功した.2段階成長を行うことで目標膜厚500nmを達成した.界面欠陥を緩和する方法としてGeバッファ層やCu表面コート層を試み,Cuの顕著な表面拡散に起因した極表面アモルファス化によるβ-FeSi2/Si界面積層欠陥(非発光再結合中心)密度の大幅な減少が可能であることをフォトルミネッセンス評価によって確認した.以上の成果からフォトニック結晶用のシリコンヘテロエピタキシャル結晶成長を達成した. (2)β-FeSi2基礎物性の評価 MOCVD,SPD薄膜のフォトニック結晶の回路設計を行う波長1.55μm帯域での赤外吸収,反射スペクトルの評価を行った.フォトニック結晶の光導波損失を支配する結晶の乱れによるギャップ内吸収αexは,MOCVD,SPD薄膜では45cm-1(@1.55μm)となり,目標値50cm-1以下を達成できた. (3)β-FeSi2サブミクロン加工 β-FeSi2薄膜の目標をほぼ達成したので,H18年度計画であるサブミクロン加工プロセスの開発をシリコンプロセスガス(SF6,CF4系)を用いて試みた.多結晶膜,エピ膜などの反応性イオンエッチングに成功し,200nmサイズの六角柱,光導波路のドライプロセスに成功した.次年度はこれらを組み合わせた光回路に向けたCADパターンの作製に本成果を応用する予定である.
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Research Products
(6 results)