2007 Fiscal Year Annual Research Report
フォトニック結晶用シリサイド半導体薄膜の作製と光回路機能の検証
Project/Area Number |
17360011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前田 佳均 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 准教授 (50275286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 慶和 大阪大学, 工学研究科, 助教 (90360049)
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Keywords | フォトニック結晶 / シリサイド半導体 / 光回路 / シリコンフォトニクス / 光半導体 / 磁性体フォトニクス / 光磁気効果 |
Research Abstract |
β-FeSi2フォトニック結晶基本素子の作製に必要なサブミクロンプロセスによって生じる,コラム寸法や格子定数の誤差や形状変形,加工ひずみによる屈折率分布の変調などの光伝播特性への影響をこれまで開発した導波シミュレーションを利用して定量的に検討した.また,平成17〜18年度の成果である高品質β一FeSi2薄膜および強磁性体Fe3Siをシリコンプロセスガスを用いた微細加工プロセスを用いて,Si基板上に各種パターンのフォトニック結晶を導波効率に影響しない精度で作製することに成功した.さらに発光素子(LED),受光素子(PD)とモノリシック形成できるようなプロセス温度(最高200℃),SF6系ガスでシリコンプロセスとの整合性を確立することに成功した.Si基板上にイオンビーム合成またはスパッター成膜したβ-FeSi2および強磁性体Fe3Siの円柱型フォトニック結晶を用いて,光導波回路を作製し,その特性を検討した.フォトニック結晶光回路における0.6〜1.5μm帯域TM,TE偏光波の伝播特性の評価を行い,強い光学異方性に起因すると思われるフォトニックバンド内での異常伝播を観察した.これはアモルファス状態のFeSi2薄膜では軽減できることを明らかにした.Siおよびフォトニック結晶導波路との光結合効率の評価を行い,高屈折率界面ではパターンを反転しフォトニックバンドギャップを共有した共役反転構造が反射損失の抑制にかなり有効であることを見出した.強磁性体Fe3Siフォトニック結晶の光磁気カー効果をエリプソメータによる光学定数解析で明らかにした.3年間の研究でシリサイド・フォトニック結晶作製に必要な薄膜形成,パターン形成プロセス,基本的な光回路機能検証を達成した.
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Research Products
(32 results)