2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360019
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
荻野 俊郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (70361871)
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Keywords | 生体材料 / 先端機能デバイス / ナノチューブ / ナノバイオ / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
本研究課題の目標は、(1)CNT/生体分子ナノ集積デバイスへ向けたカーボンナノチューブの配列制御、(2)CNTのバイオ・医療応用へ向けた生体分子吸着特性解明、の2点である。この目標に向けて、CNTネットワーク構成技術と生体分子・固体基板とCNTとの構造制御を行った。 CNTネットワーク技術については、化学気相成長(CVD)によるネットワーク形成と、溶液分散特性制御によるシート形成の両面から検討を行った。化学気相成長においては、CNT表面からのCNT接木、ダイヤモンド/CNT複合材料、などの技術を開拓した。一方、CNT分散制御では、種々の分子・生体物質による分散特性を調べ、単分散に適した分子構造を明らかにした。環境適応型走査プローブ顕微手法(SPM)を用いて、CNTネットワークのマニピュレーションを行い、バンドルの分離、切断、移動、融合、などの基本操作技術を確立した。また、架橋CNTバンドルの空間操作技術の開拓を行った。生体分子固定については、まず固体基板上での振る舞いを明らかにするため、たんぱく質分子の吸着力を環境適応型SPMによって評価する技術を立ち上げた。ついで、医療応用を目的のひとつとして、CNT表面への生体関連物質の吸着を分光学的に調べる手段を開拓した。18年度は、血液中のビリルビンを吸着除去することを目的に、アルブミン/ビリルビン混合溶液のCNTへの吸着量を評価した。 これらを通じて、生体分子の空間配列制御に必要なCNT成長、及び分散技術を開拓した。また、医療応用へ向けた生体関連物質のCNTへの吸着特性を解明した。一方、生体分子の固体基板への吸着力の評価には成功したが、CNTへの吸着力評価には至っていないので、引き続き検討を進める。
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Research Products
(2 results)