2007 Fiscal Year Annual Research Report
レーザプラズマ真空紫外光源を励起源とする水クラスターの複合電子励起過程の研究
Project/Area Number |
17360023
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
荒川 一郎 Gakushuin University, 理学部, 教授 (30125976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立花 隆行 学習院大学, 理学部, 客員研究員 (90449306)
三浦 崇 学習院大学, 理学部, 助教 (80337906)
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Keywords | 表面・界面物性 / 原子・分子物理 / 放射線,X線,粒子線 / 分子性固体 / 光物性 / 電子遷移誘起脱離 |
Research Abstract |
本研究の目的は、レーザープラズマ真空紫外光源(LPLS)から出射されるエネルギーの異なる二つの光子束により、クラスター系に同時に複合した電子励起状態を生成してその反応過程を探る新しい分光法を開発することである.この手法を用いて、まだ明らかでない部分の多い水/希ガス固体吸着系からの水クラスターイオンの電子遷移誘起脱離の機構,さらに水クラスターに異種の分子が取り込まれた分子集団(ヘテロクラスター)で起こる種々の反応を実験的に研究するための新しい手法を開発する。 平成19年度は、新しく独立したビームラインの製作を進め、それを完成した。現在、第一ビームラインからは12〜310eV、第二ビームラインからは12-35eVのエネルギー範囲からそれぞれ単色光を取り出し、試料に同時照射することができる。 この装置を用いて二波長励起による水と有機分子のヘテロクラスターの光励起脱離実験を開始した。脱離するイオンの質量分析は飛行時間法により行う.希ガス固体表面上の水とメタンの複合吸着系からは、H_3O^+もしくはCH_3^+の付加した(複合)クラスターイオン,エタンあるいはメタノールが親分子と考えられるフラグメントイオンの脱離が観測された.真空紫外光によって水クラスター上で誘起される合成反応を解明するため、イオンの収量の入射光子エネルギー依存性を二つの励起光のエネルギーをパラメータとして調べている。
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