2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360038
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中村 健太郎 東京工業大学, 精密工学研究所, 助教授 (20242315)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上羽 貞行 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (90016551)
|
Keywords | 超音波 / 超音波モータ / 超音波アクチュエータ / 圧電アクチュエータ / 多自由度 / 圧電素子 / マイクロアクチュエータ / アレイ |
Research Abstract |
基板上に微小な多自由度超音波モータを多数製作するための技術の構築とそのアレイ化された多自由度超音波モータの駆動方法・制御方法の開発を行い、応用を開拓することを本研究の目的としている。 本年度は、単素子の基本構造の設計と試作、動作検証を行った。 (1)振動子形状の決定 基板上に製作できる構造として、片端が基板面に固定された細棒をステータ振動子とし、その縦振動と振動方向が直交する2つのたわみ振動を利用することとした。これらの振動はその共振周波数で励振する必要があるため、縦振動とたわみ振動の共振周波数が一致する形状とした。有限要素法による振動解析により、縦1次モードとたわみ2次モードが最も共振周波数の一致が容易であること、細棒の軸に貫通穴をあけ、その直径を変化させることで精密な共振周波数の調整が可能であることを明らかにした。 (2)圧電素子配置と振動励振方法の考案 簡素な構造とするために、円環型の単板圧電セラミックスの表面電極を4分割し、先に設計したステータ振動子固定端側の基板に接着した。この4つの電極への電圧印加方法により、縦振動、2つの直交するたわみ振動を独立に励振することを可能とした。 (3)試作と動作検証 ステンレス鋼により直径6mm、高さ13mmのステータ振動子を試作し、直径5mmのステンレス鋼製のボールをロータとして動作実験を行った。その結果、ほぼ設計どおりの周波数で3つの軸周りの全ての回転が可能であること実験的に確かめた。 以上により、単素子の設計方法、製作方法、駆動方法はほぼ確立出来たので、次年度以降はこれをもとにアレイ化のための検討を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)