2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ構造物と異方性材料のための、接合強度信頼性評価法の構築
Project/Area Number |
17360050
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
池田 徹 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (40243894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 則幸 京都大学, 工学研究科, 教授 (10166150)
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Keywords | マイクロ構造物 / 異方性 / 界面 / 接合角部 / 応力拡大係数 / H積分 / デジタル相関法 / 電子実装 |
Research Abstract |
本研究では,まず,マイクロ構造物の接合強度評価パラメータを解析する数値解析手法の開発を行うことを目的とした.このために,前年度までに3次元異方性異種材界面き裂の応力拡大係数を解析する手法を開発していたが,これにグラフィック・ユーザー・インターフェースを整備して,一般ユーザーが使用しやすいソフトウエアを完成させた.また,当該年度には,熱応力下の異方性異種材接合角部の応力拡大係数を解析する手法を完成させた.これにより,界面き裂のみでなく,さまざまな角度をもって接合した接合角部の特異性応力場の評価が可能となった.これまで,このような熱応力下の異方性異種材界面角部の応力拡大係数を解析する手法は無く,本手法はマイクロ構造物のみに限らず,あらゆる異種材接合角部の定量的な強度評価に道を開くものである.次の目的は,デジタル相関法を用いたマイクロ接合部のひずみ分布の直接測定手法の開発である.これについては,レーザー顕微鏡画像に対するレーザー走査時の位置ずれに起因する画像誤差を,異なる方向に走査した2枚の画像を使って補正する手法を開発し,デジタル画像相関法によるひずみ測定の精度を向上させることに成功した.さらにこの計測手法を用いて,部品内蔵基板中のひずみ分布を計測することにも成功した.以上の成果によって,マイクロ構造物中の破壊現象について,数値計算手法による解析結果を実測によって確認することが可能となったことから,強度評価の信頼性を高めることが期待できる.また,数値計算手法では解析が難しい,複雑な内部構造をもったマイクロ構造物内のひずみ分布や,構成部材の材料定数などを実測によって調べることが可能となった.
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Research Products
(4 results)