2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360060
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
帯川 利之 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授 (70134830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
釜田 康裕 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (10418676)
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Keywords | MQL / 環境対応加工 / 切削油剤 / 数値流体解析 / マイクロサーフェステクスチャ |
Research Abstract |
MQL切削は,現在最も適用範囲が広い環境対応型の加工技術であり,環境負荷の低い生分解性切削油を切削点に微量噴霧する。多くの条件で湿式切削と同等の切削性能を示すだけでなく,コストの大幅な削減が可能である。しかしオイルミストの発生が作業者の健康や工場環境に及ぼす影響が懸念されている。そこで本研究では,次世代の環境対応型切削加。技術として,1時間当たりの切削油の供給量が1ミリリットル(1ml/h)を下回る加工技術を提案した。実用レベルで現状の1/10〜1/50程度まで切削油の使用量を低減させることを想定し,本年度は,典型的な難削材であるNi基超耐熱合金の切削について,以下の3つの観点から研究を行った。 1.高度にオイルミストを局在化させた新しいMQL用切削工具の開発 オイルミストを切削点に誘導し,工具摩耗を抑制する工具の開発を行った。これは本研究における最も重要な課題であるが,旋削に対しては,前逃げ面側からの斜め吹き出しが有効なことを明らかにし,オイルミストの噴出口の位置を調整することにより,1.1ml/hの切削油の供給で,湿式と同等の。具寿命と湿式より良好な仕上げ面粗さが得られた。 2.CFDによるオイルミストの流れの可視化とオイルミスト供給条件の評価法の確立 汎用数値流体解析ソフトと形状モデリングのための三次元CADを使用し,オイルミストの流れの可視化と,開発した工具の評価を行った。圧縮空気の圧力,速度,渦度から斜め吹き出しの優位性を確認するとともに,オイルミストの供給条件の評価法を提案した。 3.工具逃げ面のマイクロサーフェステクスチャの影響 工具の逃げ面に1μmのグレーティングシートを貼付し,マイクロサーフェステクスチャの影響について検討した。通常のオイル供給量では,オイルの濡れによってテクスチャの効果が消滅するが,オイル供給量が微量で,乾燥状態が維持されるときには,逃げ面摩耗が低減することがわかった。
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Research Products
(7 results)