2006 Fiscal Year Annual Research Report
新概念ギアレス工作物回転型ナノメータ超平滑両面ポリシング技術の開発
Project/Area Number |
17360065
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安井 平司 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (30040398)
|
Keywords | 両面研磨 / 超高除去速度 / 超高圧力 / 超高速度 / 新方式 / 無歯車工作物回転 / ポリシャ / 磁気ディスク基板 |
Research Abstract |
本研究では,超高圧力・超高速度で磁気ディスク基板等の工作物を超高能率に両面研磨除去する技術を構築するために,工作物の回転に工作物保持キャリアの歯車機構を使用する既存の方法では出来ない超高圧力・超高速度条件を使用できるようにした新概念研磨技術の構築を検討した.以下にその結果の概要を示す. 1.新概念回転型両面ポリシング盤の改良 (1)基板の安定的回転方法の確立: 開発した新概念回転型両面ポリシング盤は,特殊な定盤形状にすることで,基板に偶力回転摩擦力を付与していた.しかし,定盤の成形が難しく,また,安定的回転を十分に行うのが難しかった.そこで,新しくポリシャ表面形状を変える方法を考案し,基板を十分安定的に回転することに成功した. (2)発生ポリシング熱の抑制・除去方法の確立 超高圧力・超高速度でポリシングを行うため,発生熱が格段に大きかったが,定盤を水冷する方法を考案し,発生熱の除去に成功した. (3)ポリシング液によって発生する動圧力の影響の検討 ポリシング速度が速くなると,大きな動圧が発生し,ポリシング速度の増加によって,ポリシング除去速度が比例的に大きくならない現象を見出した.そして,その関係の概要を検討し得た. 2.直線型ポリシング装置の設計試作 摩擦力のみで工作物を回転させる上記新概念定盤回転型ポリシング装置と同様な考え方で考案した直進型のポリシング盤の設計試作を試み,ポリシング加工が可能であることを確認した. 3.新概念回転型両面ポリシング装置を用いた新概念両面ポリシング加工特性の検討 上記1.で製作した新概念回転型両面ポリシング盤を用いて,超高圧力・超高速度ポリシン加工特性を検討し,ポリシング圧力およびポリシング速度が増加すると,基本的に除去速度が増加するが,基板平滑度には大きな影響を示さないことが明らかになった.
|
Research Products
(2 results)