2006 Fiscal Year Annual Research Report
高温・高圧・高濃度水蒸気雰囲気における乱流燃焼メカニズムの研究
Project/Area Number |
17360090
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小林 秀昭 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30170343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大上 泰寛 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00375122)
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Keywords | 乱流燃焼 / 高圧燃焼 / 予混合燃焼 / 燃焼ガス再循環 / 水蒸気 / 乱流燃焼速度 / 固有不安定性 / 粒子追跡速度計法 |
Research Abstract |
本研究は,高温・高圧下における高濃度水蒸気を含む低酸素予混合気の乱流燃焼メカニズムを解明し,燃焼ガス再循環を用いた新しい高負荷燃焼方式への応用展開を図ることを目的とする.具体的には,燃焼ガスを模擬した水蒸気および二酸化炭素により希釈された高温空気を酸化剤に用いた高圧乱流予混合火炎に対し,各種レーザー計測を併用して乱流火炎構造および燃焼速度の計測を行う. 本年度は,昨年度開発した,高温空気に水蒸気を連続的に供給する装置を高圧容器内流路に組み込み,モル分率10%まで空気を水蒸気で希釈した高温酸化剤に対する火炎安定試験を行った.水蒸気供給装置は,特に水流量の多くなる高圧下で安定して作動し,昨年度見られた大気圧下での湿り蒸気による突発的な火炎高さの変化はなくなった.実験は雰囲気圧力0.5MPaまでの高圧下で可能になった.また,水蒸気希釈率の増大と共に,火炎からの黄赤色発光が強まった.これは水蒸気分子からの発光スペクトルの内,可視域にあるバンドスペクトルの強度が増大するためであることを分光計測から確認した.この現象は高圧下ほど顕著であった. レーザー計測では,PLIF計測と粒子追跡速度計法(PTV)を同時に実施し,特に層流燃焼において水蒸気希釈環境下の燃焼速度測定に成功した.その結果,既存の詳細反応モデルによる数値解析結果と比較すると,特に過濃側で実験結果による燃焼速度が数値計算結果を上回った.過濃側水蒸気添加混合気では燃料改質反応が生じることが原因となっている可能性がある.また数値解析では,過濃燃焼においてCO濃度が低下しており,水蒸気添加効果が表れている. 高温高圧乱流火炎のレーザー計測では,OH-PLIF計測に成功し,各水蒸気添加条件に対して,500枚の画像を用いて反応進行変数を求め,それを下に乱流燃焼速度の導出に成功し,二酸化炭素添加乱流予混合火炎との結果と比較を行い,燃焼再循環型ガスタービン燃焼器の特性を予測する基礎データを取得することができた.
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Research Products
(2 results)