2005 Fiscal Year Annual Research Report
高圧大容量電動機可変速駆動用PAMとPWMを併用したマルチレベルインバータの開発
Project/Area Number |
17360132
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
松瀬 貢規 明治大学, 理工学部, 教授 (40061999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 一郎 明治大学, 理工学部, 教授 (20130833)
久保田 寿夫 明治大学, 理工学部, 教授 (10170036)
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Keywords | 5レベルインバータ装置 / デュアルコンバータ / PWM制御 / PAM制御 / 高圧大容量電動機駆動 / 直列接続パワーデバイス / MHC / 空間電圧ベクトル変調法 |
Research Abstract |
本研究の目的は,高圧大容量電動機の速度制御を可能にする新しいタイプのPAM制御とPWM制御を併用した電圧形マルチレベルインバータ装置とその制御方式を開発し提案することである。 本年度の装置試作では,大容量IGBTを用いて順変換部およびインバータ部から構成される相電圧5レベルのデュアルコンバータ主回路から構成される試作装置を製作し,制御回路は,MATLAB (xPC Target)によって直接PCから主回路の各IGBTにスイッチング信号を送り込む方式を採用する準備を行った。さらに,装置を制御するシステムの機能の点からは,提案する主回路方式で電源の電圧が過渡的に変動しても直流リンク電圧を所定の値に調整可能で電源力率を常に1.0に保ちながら,電源への流入電流を高調波抑制形順正弦波電流にするためのPWM制御法としてマルチバンドヒステリシスコンパレータ(MHC)を採用した。一方,インバータ部は瞬時空間電圧ベクトル変調法によるPWM制御によって高圧大容量電動機の速度制御法が確立できた。その研究成果はIEEEパワーエレクトロニクス専門家会議の国際学会などに発表した。今後は開発した制御システムを試作装置に適用・搭載して実験実証してゆく予定である。 現状の3レベルインバータなどマルチレベルインバータは,高圧大容量のパワーデバイス(たとえば定格が3.3kV/900Aやそれ以上)を使用してマルチレベルの出力電圧波形を持っている。 パワーデバイスを直列に接続して大容量化し,各パワーデバイスのスイッチング性能を低下させずに損失を低減し,各デバイスに印加される電圧をバランスさせる方式として,ゲートバランスコアを用いる方式開発提案して実験によって実証している。この方式の開発により装置の小型軽量化も期待できるので一段と実用的になっている。本研究の成果はIEEE Industry Applications Society国際学会で発表した。本年度の所期の研究目的は,ほぼ達成できたと確信する。今後本研究の目的を達成すべく鋭意研究を継続してゆく予定である。
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