2005 Fiscal Year Annual Research Report
化学的修飾基板を利用した新規自己組織化磁性ナノ粒子磁気記録メディアの開発
Project/Area Number |
17360152
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小川 智之 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50372305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 研 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (70108471)
齊藤 伸 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50344700)
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Keywords | 磁性ナノ粒子 / 自己組織化 / 磁気記録メディア / 一軸異方性粒子 / ジブロックポリマー / 吸着現象 / 結晶配向制御 |
Research Abstract |
ユビキタス社会に対応した300Gbit/inch^2を越える超高密度磁気ストレージを実現するためには、メディアの低ノイズ化・高熱安定性を必要とし、均一な粒径を有する高磁気異方性強磁性ナノ結晶粒子を周期的に配列することが必要不可欠である。化学的手法によって作製された強磁性ナノ粒子は従来のドライプロセスで作製されたものに比べ粒径の均一性に優れ、さらに、研究代表者のグループでは高磁気異方性を有するFePtナノ粒子の低温直接合成法にすでに成功していることから、粒子合成に関して一部解決の糸口を見出している。残る重要な技術課題は、大面積にわたる周期的粒子配列ならびに粒子結晶配向制御であり、これらの技術課題が克服できれば超高密度磁気記録媒体の実現が期待できる。 本年度は、親水基または疎水基同士の物理吸着現象に着目し、周期的に親水性または疎水性の表面性状を有するテンプレート基板上に、疎水表面を有する磁性ナノ粒子を周期的に配列させることを試みた。具体的には、溶液中の粒子分散性がFePtより優れるFe_3O_4ナノ粒子をジブロックポリマー自己組織化テンプレート基板上に浸漬法を用いて配列し、配列状態を詳細に検討した。その結果、溶液中の粒子分散濃度を低減することで、基板配列時に粒子凝集を引き起こす粒子間の物理的相互作用を断ち切ると同時に粒子と疎水性基板表面との物理的相互作用を相対的に強めることが可能となり、直径60-80nmの1つの疎水性ポリスチレンドット上に粒径14nmのFe_3O_4ナノ粒子1つを配列することに成功した。さらに、浸漬条件を最適化することで、磁性ナノ粒子が選択的に配列したドットの数が全体のドット数に占める割合を78%まで高めることが可能となった。
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Research Products
(6 results)