2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ結晶シリコンとフォトニック結晶の融合及びそのデバイス応用技術の研究
Project/Area Number |
17360153
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
花泉 修 Gunma University, 大学院・工学研究科, 教授 (80183911)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本島 邦行 群馬大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30272256)
三浦 健太 群馬大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40396651)
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Keywords | ナノ結晶シリコン / フォトニック結晶 / 発光 / スパッタ / 光デバイス |
Research Abstract |
本研究は,発光、光増幅特性を有するナノ結晶シリコン(nc-Si)と,フォトニック結晶(PhC)とを融合させることによって,高効率な発光、光増幅素子を実現することが目的である。平成19年度は,SiとSiO_2の同時スパッタにより作製されるnc-Si薄膜の表面に,簡便な二光束干渉露光法とプラズマエッチングを用いて2次元PhCを加工し,nc-Si薄膜からの発光の光取り出し効率向上を試みた。 まず,高周波スパッタ装置を用いてnc-Si薄膜を成膜した。基板には溶融石英板を用い,SiO_2プレート(直径80mm)上にSiタブレット(直径20mm)を4枚のせて同時スパッタした。成膜後,電気炉により1000℃で20分間の熱処理を施した。次に,作製したSi:SiO_2膜上にフォトレジストを塗布し,二重干渉露光を行った。光源にはHe-Cdレーザ(波長325nm)を使用した。露光、現像後,ECRエッチング装置を用いてドライエッチングを行った。エッチング後の試料表面を原子間力顕微鏡(AFM)にて観察したところ,三角格子状の2次元PhCが形成されていることを確認できた。格子定数は805〜820mm程度であった。この試料の室温におけるフォトルミネッセンス(PL)特性を測定した。励起光源はHe-Cdレーザ(波長325nm)を使用した。その結果,同一試料において,PhCが有る領域のPLが,PhCが無いに領域比べて強く観測された。発光ピーク付近でそれぞれの強度を比較したところ,約1.5倍であった。今回作製した試料からの発光は,波長830nm付近がその強度のピークとなっており,形成するPhCを発光波長も限定できる構造とすれば,光インターコネクション用光源等への応用の期待が持たれる。
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Research Products
(12 results)