2005 Fiscal Year Annual Research Report
フェムト秒レーザパルス整形法を応用した超広帯域無線用変調方式可変信号源の研究
Project/Area Number |
17360168
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
神成 文彦 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40204804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真田 幸俊 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90293042)
津田 裕之 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90327677)
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Keywords | フェムト秒パルスレーザー / 周波数領域波形整形 / 超広帯域無線 |
Research Abstract |
周波数帯域6から10GHzの次世代超広帯域ワイヤレス通信技術においてデバイス評価用の変調方式可変電磁波を、スペクトル整形した広帯域フェムト秒レーザーパルスを2次分散でパルス伸長させた後に、O-E変換することで発生する今までにない手法を開発するのが、本研究の目的である。 本年度は、コンピュータ制御液晶空間変調器によって、スペクトル幅45nm、中心波長800nmのフェムト秒レーザーのスペクトルを振幅整形し、5km長の光ファイバを用いて1nsまでパルス伸長させ、超高速フォトダイオードと広帯域増幅器によってO-E変換できる装置を構築した。本研究を通じて得られた知見は以下のとおりである。 (1)液晶空間光変調器は、640pixelから成り、スペクトル形状を所望のGHz帯変調波形に整形することができた。当初、回析格子からなるパルス伸長器の使用を想定していたが、パルス拡大率が1桁小さいことと、パワー透過率が高くないことから、ファイバに変更した。5km長の単一モードファイバ伝送後においても、スペクトル整形は保たれていることが確認できた。ただし、スペクトル整形の際の、時空間結合効果がファイバ結合時に影響し、スペクトルが櫛状に一部欠けてしまうことがわかった。そこで、スペクトル整形をファイバ伝送後に行う方法と比較検討を行った。 (2)伝送・整形されたパルスは、超高速フォトダイオードで検出し、広帯域増幅器で増幅した場合、サンプリングオシロスコープで検出できる強度があり、この電気信号を用いた復調実験が可能であることが実証できた。検出波形を観測しながら、スペクトル整形器を調整することでパルス波形の微調が十分にできることがわかり、変調可変な信号源であることを確認した。 (3)空間に電磁波を飛ばす実験を次年度行う場合に必要なRF増幅器の仕様、アンテナ設計について検討を行った。
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