2005 Fiscal Year Annual Research Report
超音波による微小気泡群の自己組織化制御とその医療・バイオテクノロジへの展開
Project/Area Number |
17360188
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
山越 芳樹 群馬大学, 工学部, 教授 (10174640)
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Keywords | 超音波 / 気泡 / Bjerknes力 / 音響放射圧 / 非線形振動 / マニピュレーション / ドラッグデリバリシステム / 酵母菌 |
Research Abstract |
生体内の毛細血管をも通過できるようなミクロンサイズの微小気泡に薬液や遺伝子を付加し、これを血管内に導入して血流に乗せて患部にまで運び薬液や遺伝子を有効に細胞内に導入するドラッグ・遺伝子デリバリ・システムは夢の治療法として期待されている。しかし実現には、気泡を指定位置に留めるトラッピング、薬液や遺伝子を放出するコントロールド・リリース、放出した薬液等を効率的に細胞内部へ導入する吸収改善の3つの基盤技術開発が求められる。本研究では、多数の微小気泡が局在するような状況で気泡を効率よく捕捉しこれを新たな応用に結び付ける気泡"群"制御技術の開発を目標としている。平成17年度は以下の成果を挙げることができた。1.気泡群の運動を解析できる新たな数値シミュレーション法を提案し解析を行った。本モデルでは、気泡に加わる力として入射音場による音響放射圧、周辺気泡からの2次超音波により生ずる音響放射圧、気泡の集合、周囲液体の粘性を考慮し、超音波場中で音響放射圧により気泡が集合する様子を解析してきているが、本年度これらに加え、応用上重要な意味を持つ気泡の非線形振動を考慮した数値モデルを考案し、解析を行った。2.遺伝子、ドラッグキャリアとして注目されている酵母菌の超音波捕捉技術を提案し、実験によりその有効性を確認した。従来、超音波に対して感度が低く捕捉やマニピュレーションが難しいと考えられてきた酵母菌について、シード気泡を用いる捕捉技術を新たに提案した。この方法は、本研究でのテーマである気泡群制御の検討から生まれた新たな方法である。3.気泡の非線形振動を積極的に用いるハーモニックトラッピング法を提案し、その有効性を実験的に確認した。これらの成果をまとめ本申請旅費により、第51回IEEE超音波シンポジューム、2005年秋、オランダ、ロッテルダム)等で報告を行った。
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Research Products
(3 results)