2005 Fiscal Year Annual Research Report
光アシスト超音波速度イメージング法による医療画像診断装置
Project/Area Number |
17360193
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
堀中 博道 大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (60137239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 健司 大阪府立大学, 工学研究科, 助教授 (40240543)
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Keywords | 光断層画像 / 超音波速度 / 画像診断装置 / 超音波アレイトランスデューサー / エコーパルス |
Research Abstract |
悪性腫瘍などの早期発見には、組織形態だけでなく組織性状に関する画像情報が必要である。本研究は、以前に提案し基礎実験を行ってきた光アシスト超音波速度変化イメージング法を発展させ、新しい医用診断装置を試作することを目的にしており、17年度は下記のような研究成果を得た。 まず、単素子の超音波トランスデューサーの走査、超音波パルスの送信、受信、波形の記録、超音波速度変化量の検出、画像構成、表示まで自動で行えるシステムを作製した。寒天と散乱媒質を用いて作製した多層構造の生体疑似試料に適用し、光照射前後の各位置におけるエコーパルス波形を測定し、パルス速度変化の二次元分布を求めた。得られた画像は、表面から特定の深さの光吸収分布を示しており、光吸収情報が超音波速度をプローブとして得られることを確認した。この結果を超音波国際会議(UFFC)で発表し、依頼によりレーザー医学会誌に投稿した。 画像化までを自動化した光・超音波イメージング装置を作製したが、単素子であるために走査に時間を要することが問題である。そこで、当初の計画に従いアレイトランスデューサーを用いた装置の試作を行った。RF信号端子を有する超音波エコー診断装置を購入し、まず、模擬試料を用いてBモード画像を測定した。装置から波形データをパソコンに取り込み、画像再構成プログラムを作製し、超音波振幅画像を得た。単素子トランスデューサーに比べて分解能の高い画像が高速で得られた。つぎに、光吸収画像の測定のために、光源と信号処理法の検討を行った。一方向から拡散光を照射するために、アレイトランスデューサーの周囲に半導体レーザーを複数個配置した光源を作製した。超音波速度変化画像を得るために、信号波形を小さい領域(送信パルスの幅程度)に分け、それぞれの領域の光照射前後の波形の相関をとり、走査線ごとに演算を行い2次元画像として表示した。今後、改良を行う。
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Research Products
(2 results)